【PlayBack!/スタンスネイションジャパン山口】1JZにスワップしたFDは、本気なワイルド・ドリフター!

       
ここでは2年前の「スタンスネイションジャパン 2021 山口」にエントリーした1JZスワップFDにフォーカス!



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ハイハイ、ハンのレプリカね。カッコイイのは分かるけど、もう見慣れたヨ。と、ページをスッ飛ばそうとしたアナタ!

ちょっとお待ちを。

このクルマ、確かにパッと見はワイスピ、ハンのヴェイルサイド・フォーチュン仕様なんだけど、ひと皮剥いてみると、数々の反則的な大ワザが投入されていることにビックリ。

まず国産車きっての低さを誇るボンネットの下に収まるのは、マツダが誇る13Bロータリーではなく、2Jと並ぶトヨタの名機、1JZ! ミッションも1JZ用のR154に換装され、プロペラシャフトはFD用と2コイチに。さらに足回りはDG5の車高調やイケヤフォーミュラのタイロッド、特殊加工のナックルアダプターほか、ステアリングの切れ角重視のセッティングへと大手術を敢行! そう、このクルマは観賞用ではなく、ゴリゴリのドリフトマシンなのだ。

「1JZに換装したのも、壊れまくるロータリーに嫌気がさしたから。いつも修理で悩んでいる僕の姿を見てドリフターの先輩たちが、いい加減マークⅡやチェイサーなど、丈夫な1JZ搭載車に乗り替えろって言ってくれたので、じゃ、載せ替えますわって(笑)。やっぱり、ボクはFDが好きだから」とはオーナー。

ドリフト歴17年以上のキャリアと腕前を持つオーナーだが、ワイドボディでのドリフトはノーマルに対し動きがスローで、クセが強いとのこと。高価なフォーチュンキットを壊したくないので、コースアウトも避けたいが、いざ走り始めるとそんな心のブレーキは一瞬で消え、全開モードになってしまうとか。

1Jサウンドを響かせながら、横滑りするワイスピFDをリアルに体現する1台だ!

【写真9点>>ただ者じゃないFDの全貌はここから!】


>>ローダウンはDG5車高調をセットし、ドリフト優先でのロワードメイク。アーム類はメーガンレーシングのアッパー、ラックアダプター、イケアフォーミュラー製のタイロッドetcを組み込む。生粋のドリフターながら、エアロにも魂込めたのは「FDでとにかく目立ちたい!」との思いから。リアには社外のウラカン風テールランプもトッピングする。


>>ボディキットやカラーリングなど、基本的にヴェイルサイド・フォーチュンのワイスピスタイルでまとめながらも、リア周りはウイングレスとしたほか、「極上」というブランドのFD用アイローネゲートを装着するなど、随所に自分流のアレンジをプラスしている。


>>ブライアンの80スープラや34GT-Rと並び、ワイスピシリーズを象徴する1台となったRX-7。フェイス周りのリベットはスムージングされ、よりシンプルな印象に。


>>見た目に惚れ込み、18インチでフロント9J/リア10.5Jリムのワーク・マイスターをセレクト。リムをバフフィニッシュとしたほか、ピアスボルトもゴールドに打ち替え。


>>足回りはナックルにアダプターを装着。大きな切れ角を確保しつつキャンバー変化を抑制。タイヤの抵抗感がステアリングを通じてしっかり伝わるようにセッティングが行われている。


>>心臓部をマツダ謹製のロータリーエンジンからトヨタの名エンジン「1JZ」へと換装! あの薄い車体によく1JZがスッキリ収まったモンだ、と思ったら、実際はそんな簡単な話ではないそう。当初はUS製スワップキットを使っては積み替えしたはいいものの、ボンネットからエンジンが突き出す異常自体に。でも今回はボンネットに収めるべく、搭載位置を思いっきり下げるミヤムラワークス製オリジナルメンバーとTECH2のマウントキットを併用することでヒドゥン。


>>タービンはHKS-GT3RSシングル。ECUはLINK-G4+で制御。さらにピストンはトラスト鍛造、カムはHKSなど、オーバーホールを兼ねて本体内部にも手を加える。


>>一見、ハンの車両を再現したレプリカなのだが、フタを開けてみると、大ワザ大投入の現役バリバリドリフト仕様車なのだ!


>>安全面と剛性の確保からクスコのロールケージを装着。ただでさえ狭いFDのキャビンゆえに、大柄なオーナーがブリッドのバケットに辿り着くにはそれなりにコツも必要。パワーユニット関系のハーネスは13Bと1Jの混合で、純正メーターをそのまま機能させているのも評価すべきポイント。なお、クルマは初期型だが、ダッシュボードは最終型へとごっそり交換されている。ドアパネルは海外から取り寄せたLRB製だ。

『カスタムCAR』2022年3月号掲載
BASE CAR:RX-7 1991年型
SOURCE:ちょっとしーくれっと!by CAT

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/高橋陽介

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