鬼尚 レトロなパーツを多投して高品位なスタイリングを獲得

精悍な印象をかもす男の背中。赤塗りのバンパーと泥除けがシンプルな見た目を引き締める。

       


岡山県の森本商事は、青果と園芸肥料の輸送をメインに長距離輸送を展開する気鋭のアートカンパニー。同社に所属のドライバーがオペレートする大型平車は、伝統的なレトロスタイルを主体にアートアップした美麗スタイルが光る1台だ。

ツートーンルック(黒のフロントパネル&クリーム色のドア)が印象的なキャブ周りには、レトロムード満点のワンオフパーツが目白押し。キャブトップにウロコステンレスをミミに用いた平型バイザーと、菱形棒チップをあしらったミラーステーを装着するほか、ボトムエンドには厚さ60cmを誇る舟型バンパーをセット。緑のナマズマーカーや黄色い丸フォグランプ、赤地+ミラー文字のアンドンなど、セオリーに忠実なディテールメイクも見応え十二分だ。

また、丸リングが目を引くキャブハシゴも、古き良き時代のアート車を彷彿とさせる注目パーツといえよう。 一方の荷台周りは、側面に流れる2段サイドバンパーとリアフェンダーをウロコステンレスで統一すると同時に、荷台下に設置した300リットルの燃料タンク×2基にもウロコステンレスを採用するなど、統一性を重視したコーディネートを展開。

泥除けと同系色でそろえたリアバンパーも、独創的なリアビューの演出に一役買っている。なお、荷台のペイントも一見の価値アリで、アオリには「森本商事」の社名を刻むと同時に、商売繁盛を祈念して「巾着袋からあふれ出す大判小判」をユーモアたっぷりに描いている。 レトロスタイルを基調としつつ、大ぶりなパーツで豪快さをも獲得したこのクルマは、今日もファンの注目を一身に浴びて街道を疾走している。

【写真6点】伝統的なレトロスタイルと美麗スタイルの融合。

カミオン2010年4月号トップアートをもとに再構成

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