寿や真之丞 トラディショナルなペイントと上質パーツがハイレベルで融合

名車の幸之丞の流れをくんだともいえるマッドペインターズのペイントが美しい平ボディ車の登場だ。さらにアートパーツにもクォリティの高いものを惜しげもなく採用して、上質のレトロを好演出した1台となっている。

       



絵巻物を思わせるようなペイントは、「三国志」や「毘沙門天」などトラディショナルなモチーフを採用。マッドペインターズのタッチともよくマッチしており、クルマ全体のレトロな雰囲気作りにも大きな役割を果たしている。さらにリアアオリ内側にも、隠しアイテム的に「弁天さま」のペイントが入り、クルマ全体を華やかに仕上げている。

キャブパートでは、なんといっても大型のキャデラックバンパーが目を引く。その迫力もさることながら、バンパーエンドの美しい曲線処理や深掘りに仕込んだ丸フォグなど、随所にクオリティの高さがみて取れる逸品だ。キャブの前面上部は、平型バイザーとコの字型ミラーステーでレトロな味付け。バイザーはマーカーを並べることで、レトロスタイルを強調している。ミラーステーにはステンレスメッキを採用しており、独特の輝きが上質なレトロを好演出している。

こうした大型パーツに加えて、ディテールにもみどころが盛りだくさん。ドアサイドの手すりアートや丸アンドン、グリルアンドン、弁当箱など、レトロイメージを盛り上げるアクセントパーツを多数採用して、クルマ全体から懐かしい雰囲気がにじみ出るような演出は、さすがのひと言だ。

今後はリアバンパーの変更やシートキャリアの追加を視野に入れているという。トータルバランスに優れた1台を、どのように磨きをかけていくのか、その変身ぶりが楽しみだ。

【写真7点】名画との競演。

カミオン2008年12月号トップアートをもとに再構成

RECOMMENDED

RELATED