トップアートレトロ車へのオマージュを込め細部まで時代考証を徹底追求! 美咲嬢II

すずき工芸が義賊「児雷也」を描いた箱3面を中心に、迫力満点のアートを展開した哥麿会の美咲嬢。そのオーナーが昭和63年式の4t車をベースに、レトロ街道一直線のアート車を製作した。

       



「前回が現代的なスタイルだったので、今回はレトロっぽいのを作りたいと思っていました」と話すオーナーの言葉どおり、全身には’80年代初頭のアート車を彷彿とさせるリアルなレトロパーツが目白押し。

フロント、サイド、リアのバンパー3点をウロコステンレスでこしらえるほか、哥麿会の田島会長が以前に愛車の第三夜桜丸に装着していたという鳥カゴシートキャリアをはじめ、薄型の平型バイザー、しぼりパイプを用いたハシゴなど、全身にはご自慢の大型パーツを積極的に採用している。

また、老舗職人の○ス氏が手腕を振るったドア&寝台バイザーや、ドアアンダーパネルを彩る「鯛」の型押しステンレス、手すりパイプなども、レトロファンを納得させるに十分な完成度を獲得。

さらに、箱最前方の3連アンドンからフロントパネルを彩る扇型アンドンまで、関野さん自身がハンドメイドで仕上げた石目ガラスアンドンもこのクルマの目玉のひとつで、プラ板では決して表現できないノスタルジックな質感を演出し、ハイレベルな先祖返りの実現にひと役買っている。

リア観音扉には、商売繁盛の願いを込めて「恵比須様、大黒様、弁天様」をプロはだしな筆致で描き、圧倒的な存在感をアピールする。先代の美咲嬢と同様に、忘れがたい1台になることだろう。  

各所の写真はコチラから。

写真:渡邉眞朗

カミオン2008年1月号をもとに再構成

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