第7回パリ・ダカールRALLY アフリカ砂漠を激走する怪物トラック軍団 1985年4月号

1985年1月1日から1月22日に開催された第7回パリ・ダカールラリー。カミオン1985年4月号では3ページにわたり参加車両を紹介。 写真は三菱チームの一コマ。リラックスムードが漂う。

       


三菱パジェロを支援するメルセデス・ベンツ2628AK(西ドイツ)。8気筒1万4618ccのエンジンを積んだ6×4だ。日本のアートトラックとはまた違ったカッコ良さがある。

「カミオンが走る!!」っていったって、残念ながら編集部のクルマじゃない。毎年、1月1日にフランスのパリをスタートし、アフリカに渡って西海岸のセネガルまで、約1万2000kmを走る「パリ・ダカールラリー」にトラックが大挙して出場したのだ。

フランス語でもトラックは「CAMION」というため、クラス分けでも、ちゃんと「カミオン」があるわけ。

このラリーは、オートバイから乗用車、4輪駆動車、そしてカミオンまでが、ごちゃまぜで走るから、大迫力。もっとも、カミオンは重くて大きいから、総合優勝を狙うのは無理。

では、なぜ走るかというと、ほとんどのカミオンが、自分のチームの快速ランナー(オートバイや4輪駆動車)をサポートするために、交換部品や応急用品を満載して追走するわけだ。

なかには、カミオンクラスのではなく総合でも上位にくい込もうという連中もいる。メルセデス・ベンツのウニモグや、1万8000ccで500馬力のエンジンを積んだメルセデスのトラックなどは、ガンガン走る。

アフリカに渡ると、走るコースは砂漠ばかり。砂あらしや悪路、ミスコースなどの極悪の条件を乗り切るのだから、途中で脱落したり、行方不明になったりして、毎年、死者がでるほど。

第7回の今回は、4輪車部門で、三菱のパジェロが1位、2位を独占し、3位、4位もトヨタのランドクルーザーが入るなど、日本車の圧勝に終わった。カミオンクラスでは、メルセデス・ベンツのウニモグが総合で11位、クラスで1位に入った。

優勝した三菱パジェロをサポートしたのは、 西ドイツ製のメルセデス・ベンツの4輪駆動トラック「2628」で、75位で完走も果たしている。

そのほかの写真はコチラから。

三菱さん、来年は三菱ふそう「ザ・グレート」をカミオンクラスに出場させてください。いすゞさんは810、日産ディーゼルさんはレゾナ、日野さんはスーパードルフィンでいかがですか?

−−……と、誌面では締めていたが、この記事が「全日本ダンプカーレース」の元ネタになったとしたら、どんなに素敵だろう、と思う今日この頃です。

文:編集部 写真:MAX PRESS カミオン1985年4月号をもとに再構成

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