「クロノスの悲劇」からの復活! 新時代のライトウエイトスポーツ|ユーノス ロードスター Vスペシャル Vol.1

バブル期にマツダが推し進めた5チャンネル販売体制。

既存のマツダ店とオートラマ店に加え、新たにアンフィニ、オートザム、ユーノスという3つの販売チャンネルを展開し、それぞれに新車種を投入。

強固な販売網とラインナップ拡大により、販売目標100万台を目指す……という計画だった。

ところがいざフタを開けてみると、車種の乱立とそれに伴うブランドイメージの低下、加えてバブル経済が崩壊するタイミングと重なったこともあり販売は低迷。

経営危機に直面し、その後フォード傘下に入ったのである。

この一連の出来事は「クロノスの悲劇」と呼ばれ(マツダ5チャンネル化の目玉として開発されたクロノス6姉妹。この車両すべてが販売不振だったことから経営危機の象徴としてこう名付けられた。)クルマ好きに知られているが、そんななかで1台の名車が登場した。


それがユーノス・ロードスターだった。



 ユーノス店の第1弾としてリリースされたロードスターは、60年代にイギリスで生まれたライトウエイトスポーツカーの再来といえるもの。

その基礎となっているのがFRレイアウトだ。

時代の流れやコストを考えると、既存のプラットフォームを使ったFFが最適。

しかし「ライトウエイトスポーツにふさわしい軽快で素直なドライビングフィールはFRでなければ得にくい」と考えた開発陣は、理想を追求するために新たなシャシーを開発した。



 さらに、前後の重量配分を最適化するため、エンジンをフロントミッドシップに搭載し、燃料タンクをシート後方に配置するなど、重量物を可能な限りホイールベース内にレイアウト。

同時に、アルミ製のボンネットやラジエーター、軽量バッテリーなどを採用して前後のオーバーハングを軽量化しつつ、50対50という理想的な前後重量バランスを達成したのである。





ソフトトップは交換済み。

布製、ガラス窓、熱線なしにこだわって探し、海外から取り寄せた。

ボディカラーとのマッチングも抜群。





バケット形状のハイバックシートは、強度を保ちながら軽量化を実現。

ヘッドレストスピーカーも内蔵する。





この個体は、純正のシフトノブとハンドブレーキレバーが劣化したため、NC型のウッドタイプを装着。

さらに、エアコン吹き出し口にバキューム計を設置。




ベースグレードはスチールホイールが標準。

アルミホイールはPS、PW、MOMO製ステアリングとセットのパッケージオプションだった。




ハチマルヒーロー 2019年 05月号 vol.53(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo: Ryota Sato/佐藤亮太

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