気軽に楽しめるライトウエイトスポーツの本質がココに!|68年式 ダットサン フェアレディ2000 Vol.2

バンパーおよびライト周辺のメッキパーツは再メッキ加工が施され、マーカーレンズは新品を使用してリフレッシュ。ダットサンの「D」マークがグリルセンターに配されているのがSR311の証だ。

       
この美しきフェアレディ2000のチューニングを担当したのは、車両を購入した群馬県のスピリットガレージだ。

メニュー自体は同店にほぼお任せだったそうだが、オーナーが唯一リクエストしたのが「扱いやすくて耐久性が高く、なおかつ速いクルマにしてほしい」ということ。

そこでスピリットガレージでは、豊富なノウハウをもとに2.1L仕様を選択。

亀有製φ90mmピストンを組んで排気量を2110ccとし、クランクはストックながら曲がり修正やバランス取りを実施。

コンロッドはフルフロー加工済みの軽量オリジナル品だ。

一方ヘッド回りは、76度カムや強化バルブスプリングを装着。

また、サニトラ用デスビを流用してフルトラ化するなど、電装系も抜かりはない。

このようにフルチューンではないものの、SR311を楽しむには十分なメニューが施されている。



 この仕様で最高出力は約170ps。

現代のクルマやL型フルチューンと比べると大した数値ではないが、900kgそこそこのボディにこのエンジンが搭載されているのだから、その走りはホンモノ。

小島さんも「ワインディングなどではクルマの軽さをすごく感じます。

LSDの効果もあって、走りはとにかく軽快です。

もちろん、街中でも乗りづらさは感じないですよ」と大満足の様子だ。

また、今のクルマでは味わえないキャブサウンドも魅力のひとつだと話す。



 チューニングカー特有のネックとなる乗りにくさや扱いづらさを払拭し、街乗りからワインディングまでこなす。

気軽に楽しめるライトウエイトスポーツの本質が、このSR311には凝縮されているのだ。




純正オプションと同じフロントグリル内に設置された12段オイルクーラー。

チューニングエンジンゆえ、オイル管理はよりシビアになる。




オールステンレスのマフラーはスピリットガレージのオリジナルアイテム。

メインパイプはφ45-50㎜で、出口は純正同様のメガホンタイプを採用する。




スポーツカーらしいタイトなコックピット。

240㎞/hフルスケールのスピードメーターが性能の高さを物語る。

ステアリングはダッツンコンペだが、それ以外はほとんどオリジナルの状態を保っている。





ホイールは定番のワタナベ8スポークで、メッキのハブキャップはワンオフ製作したもの。

タイヤはヨコハマ・アドバン・ネオバの185/60R14をセットする。



Nostalgic SPEED vol.003  2014年 3月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Rino Creative/リノクリエイティブ Photo:Makoto Inoue/井上 誠

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