クラシッククーペを日常的に使いたい! オーナーが選択した道とは|68年式 メルセデス・ベンツ250SE vol.2

美しいクーペに惚れこみ、 オーナーが選択した道


20代のオーナー井上悟郎さんも、そんな美しいスタイルにほれこみ、この68年式250SEを入手したのだ。しかも「この美しいメルセデスを日常的に使いたい」という熱い思いとともに。

 ただ、いかにメルセデスとはいえ、45年前のクルマを日常使用するのは、さすがに厳しい。そこでたどり着いたのがエンジンスワップという手法。オートエアコンやナビも装着し、快適かつ安全に乗れるクルマに仕上げることを目標とした。もちろんほれこんでいるW111型メルセデスとしてのアイデンティティーを少しも傷つけない完成度で仕上げることを大前提とした。

 見える部分は外観もインテリアも完全にオリジナルにこだわりつつ、高年式エンジンへのスワップを始めとしたメカニズムのモダン化を行うモディファイは、カスタム先進国のアメリカでは「レストモッド」などと呼ばれ、魅せる「カスタム」以上に難易度が高いものとして近年注目を集めている。

 今回、そんなモディファイを担当した愛知県春日井市の「アンリミテッド」は、過去にも数々のエンジンスワップ車両を世に送り出してきたプロショップ。代表を務める西桐直人さんは、徹底的にオーナーと話し合いを行い、仕様を煮詰め、完成度にこだわった作業を行うことで、知る人ぞ知る存在だ。

 ご覧のように外観から、このクルマがトヨタ製の2JZ型エンジンを搭載し、オートエアコンやHIDヘッドライト、カーナビなどのユニットを装着していることを察することはできない。それは運転席に座っても同様だ。

 愛してやまない旧車を長く楽しむために、+αのレストアを施したオーナーの選択は決して間違っていない!



オーナーのこだわりに応え、定員は6名で登録。オーナーの希望にとことん応えるのがアンリミテッド流だ。



エアコン操作パネルはクラウンのものを利用。ステアリングの右下方、ダッシュボードの少し奥に設置し、こちらも目立たないながらも使い勝手が悪くならないように工夫されている。エアコンパネルの右にはセキュリティーシステム用のインジケーター類が、ワンオフされたパネルに収められている。



純正ラジオの下方にインダッシュタイプのナビモニターを設置。ユニット本体を手前に引き出し、モニターが起き上がってくると、ちょうど純正ラジオの位置にモニターが表れるという具合。目立たず設置しながら使い勝手がいいように工夫されている。

ノスタルジックヒーロー  vol.166 2014年 12月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:HIRANO AKIO/平野 陽

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