20カ月間を掛け自ら修理した1台 BMW 2002 TURBO 3

オーナーが自ら修復した歴史的名車

今回このコーナーの主役となったBMW2002ターボは、東京・西多摩郡在住の清水俊夫さんの愛車。このクルマの象徴的なボディ色であるシャモニーホワイトがまぶしい、素晴らしいコンディションの1台である。

 清水さんは10代の頃に、まずは2輪車からモータリングに目覚め、いわゆる街道レーサーとして青春を謳歌。そののち20代になると、TS仕様のサニーやスターレットを駆って国内の耐久レースにも参戦したほどの走り屋だったという。

 近年ではメルセデスやジャガー、ポルシェなどの欧州製大排気量モデルを乗り継ぐ傍ら、国産クラシックバイクを数多く所有してきた。そして、自らチューニングや修理を行わなければならなかったレーサー時代の経験を生かし、すべてのバイクのレストアやチューニングは、ご自身の手で行ってきたとのことなのである。

 そんな清水さんが、この2002ターボと出合ったのは、2年前の春。だんだん乗る機会を失ってしまったという理由で、自ら仕上げたバイクたちを全車手放したものの、いささか寂しくなったという彼は、今度は4輪車でレストアを行ってみようと思い立つ。そこで当初は、青春時代の憧れであった日産フェアレディZ432、あるいは240ZGを探していたのだが、そんな折も折、2年前某所にて、この2002ターボと運命の出合いを果たすことになったという。

 かのスーパーカーブーム時代には、まさしく雲の上の存在だったという2002ターボだが、購入時は21年間もガレージ内で眠っている状態だったとの由。しかし、もとよりレストアを期していた清水さんにとっては最高の素材となったようだ。機関部は既に良い状態だったため補機類の交換やOHだけで済ませたが、外装やブレーキを含む足回りなど、実に20カ月間もの期間を掛けて、毎日作業にいそしんだという。その結果が、現在の素晴らしいコンディションなのである。



ルーミーで明るいキャビン。モダーンなスタイルのステアリングホイールは、新車当時からのオリジナルである。メーターパネルはターボのみ赤く塗られていたが、この個体は年式相応に色がくすんでいるのがなんとも好ましい。



シャシープレートから、1974年式であることが判読できるという。



現代では当たり前のワイパーフィンはBMWが開祖だったとされる。●



整然としたエンジンルーム。この時代からBMWはエンジンを傾け、ボンネットを低めるための方策としていた。赤いヘッドカバーは、レストアを施した清水さんのオリジナルである。


ノスタルジックヒーロー  vol.163 2014年 06月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Hiromi Takeda/武田公実 photo:Daijiro Kori/郡 大二郎

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