数多いL型チューニングパーツの中でも、異彩を放っているのが、1981年に登場した24バルブDOHCヘッドの「TC24-B1」だ。
オリジナルのSOHCに対し、高回転&高出力化を狙ったこのTC24-B1は、あまりに高額だったこともあって、総生産台数わずか9基という幻のエンジンとなった。
1965年にデビューした6気筒SOHCのL型エンジンは、2リットルからスタートし、2.4リットル、2.6リットル、そして最終的には2.8リットルまで排気量を拡大。また、吸気系はシングルキャブからツインキャブ、インジェクション、ターボと進化した。ただし、基本となるターンフローのSOHCレイアウトはそのままだ。
ベースとなるL型エンジンはオーソドックスなものだったが、潜在能力は高く、チューニングすることで圧倒的なパフォーマンスを発揮した。日産ワークスが挑んだサファリラリーなどでは、並みいる強敵を抑えて総合優勝を獲得。国内のレースはもちろん、アメリカではBREなどの有力チームが240Zで参戦し、数々の栄光を築き上げた。
それらの輝かしい実績は、ストリートにおけるL型チューニングにも大きな影響を与えた。70年代から始まったL型エンジンのチューニングシーンは、現在も脈々と受け継がれていて、L28型をベースに、3リットルや3.1リットル、3.2リットルへと拡大し、今ではNAで400PSというハイパワー化を実現するにいたっている。
そんなL型チューニングシーンにおいて、チューナーたちのド肝を抜く出来事が81年に起こった。純正のL型エンジンはオーソドックスなSOHCヘッドを採用するが、より高回転化、高出力化を狙える24バルブDOHCヘッドが、アフターパーツとして発表されたのだ。
池袋のサンシャインシティで行われた「OS TC24-B1」の発表会の模様。
日産のL28型エンジンのブロックに、OS技研が開発したDOHC24バルブヘッドを搭載したOS TC24-B1。
当時のカタログデーターでは、キャブレターはウエーバー48もしくは50DCOEを組み合わせることで、325ps/7400rpm、33kgf/6100rpmを発揮した。
掲載:ノスタルジックスピード 2014年3月 Vol.003 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)
PHOTO : AKIO HIRANO/平野 陽
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