ナンバープレートを引き下げると給油口が現れる 1969年式 三菱コルト1100F スポーツ 3ドア【2】

ところが、800~1000㏄クラスの競争は激しく、2サイクル3気筒エンジンでは優位に立てないことから、66年9月のマイナーチェンジでは、上級モデルであるコルト1000(4ドアセダン)のエンジン(KE43型)を搭載したコルト1000Fがデビュー。さらに、68年8月には、1100のエンジン(KE44型)を移植したコルト1100Fスポーツが登場したのだ。

 この1100Fスポーツに搭載されたKE44型は、66年に登場したコルト1100(4ドアセダン)にすでに搭載されていて、耐久性や高性能さは実証済み。だが、1100Fスポーツに搭載するにあたり、鋳鉄製だったロッカーカバーをアルミダイキャスト製に変更するなど、軽量化が施された。また、足回りのバネを硬くし、ローリング角なども改良され、よりスポーティーなドライビングが可能になっていた。


ボディの両サイドに給油口はなく、ナンバープレートを引き下げると給油口が現れる。リアゲートのプッシュオープン式キーシリンダーの右側にあるのが、ナンバープレートをロックするためのキーシリンダーだ。



フロントの足回りはウイッシュボーン+横置き半楕円リーフで、1100Fスポーツでは1000Fから1枚減らされて2枚となり、バネ定数やローリング角が改良された。



黒で統一されたスポーティーなイメージの内装。T型スポークのステアリング、4速フルシンクロのフロアシフト(左下がリバース)、高性能ヒーターなどを装備。



テレスコープタイプのメーターは、左側に7000rpmのタコメーターが収まる(他はコンビネーションメーター)。スピードメーターとの間には、水温計と燃料系を配置。



シートは3点支持式の安全ベルト装着のリクライニング式で、専用ヘッドレストはオプション。リアシートをたたみ前席を倒すと2m70㎝の空間となる。


初出:ノスタルジックヒーロー 2011年 10月号 vol.147
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

撮影=南井浩孝 photographed by MINAI HIROTAKA

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