ケンメリにも引き継がれたS20型エンジン  大森ファクトリー仕上げのケンメリGT-R 2

73年式 日産 スカイライン HT 2000GT-R


 ケンメリGT-Rのオーナー・横山さんが美光ワークスを訪れた当初の目的は、若いころに憧れていたハコスカのGT-R仕様を探して、だった。
 しかし、たまたまショールームに憧れのケンメリGT-Rが3台並んでおり、そのうち1台は非売品で、1台は売約済みだったが、もう1台は販売中だった。


 その日は商談せずに帰宅したが、どうしてもケンメリGT-Rが脳裏から離れず、後日、美光ワークスに連絡を入れたところ、まだ売れていないということで、一大決心の末、購入を決めたそうだ。


 生産されてから37年が経っていたケンメリGT-Rだが、前オーナーが大切にしていたこともあって、車両の状態はキレイだった。

 ところが、首都高速で走行中にエンジンがストップし、JAFのレッカー車で運ばれるというトラブルが起こった。
 原因は、エンジンのハーネスが外れただけだったが、安心して走らせたいという思いから、エンジンのオーバーホールをはじめとするケンメリGT-Rのレストアを計画。

 このプランをニスモ大森ファクトリーに相談したところ、タイミングよくハコスカGT-Rがレストアのために入場していて、その作業を見学しつつ、レストアの方向を相談することになった。



ケンメリGT-R 給油口
左リアクオーターのバッジを開けると給油口が現れる。キャップは回すとカチカチという現行車のネジ込み式に変更されている。


ケンメリGT-R トランク
トランクには純正の55リットルタンクではなく、ステンレス製の100リットルタンクを装備。給油口からの配管などもワンオフで製作している。




nismoプレート
純正の赤いエアクリーナーボックスには、ニスモでオーバーホールした証しとしてシリアルナンバー入りのプレートが付けられている。


オイルクーラー
ラジエターはSUGITAの大型アルミ製に変更し、グリル側には電動ファン装着。美光ワークスでオイルクーラーを追加しオーバーヒート対策を強化している。

ケンメリGT-R エキマニ
ニスモ特注のステンレス製タコ足は、6-2タイプの美しい手曲げだ。


ケンメリGT-Rのコーションプレート
車台プレートの番号は2けたが刻まれている。

大森ファクトリーのプレート
バルクヘッドにはニスモ大森ファクトリーでレストアした証しのプレートがリベット留めされる。


掲載:ノスタルジックヒーロー Vol.143 2011年02月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo:Hideyoshi Takashima/高島秀吉 Cooperation:美光ワークス

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