2017年、6回目となる「浅間ヒルクライム」が快晴の中、浅間〜高峰高原に過去最大のエントリー車両を集め開催された。一般のエントリーだけでなく、各出展社の盛り上がりも過去最高に。特にエンドレスは、旧車レストア事業で製作された車両のほとんどを展示。そのうち3台をヒルクライムで走らせたのだ。
【 浅間ヒルクライム Vol.3 〜イベント振り返り〜】
【2】から続く
さらに2017年1月の東京オートサロンに展示された、ホイールメーカー「WORK」が野趣たっぷりに仕立てたトライアンフTR3Aなどの個性派クラシックスポーツ。あるいは、こちらも初期から浅間ヒルクライムをサポートし、今回も大型ステージを用意したYOKOHAMAからエントリーしたEVコンセプトカーなど、あらゆるジャンルのクルマ好きが楽しめるマシンたちが、コース全長8.4km/高低差1000mのチェリーパークラインを駆け上るさまは、まさに圧巻。日本で唯一、浅間ヒルクライムだけで見ることができるものなのだ。
それでも、このイベントを何より特徴づけているのは「ヒルクライムの灯を絶やさない」という理念が、主催者側だけではなく協賛社やエントラント、見物に来るギャラリーの間でも共有されていることであろう。もし人命にかかわるような大事故でもあれば、浅間ヒルクライムの成功によって日本全国に飛び火したヒルクライム人気を台なしにしてしまうという危機感もあって、とにかく安全に関する意識の高さが印象的だったのである。
>>【画像52枚】創立100周年を迎えた(2017年取材時)横浜ゴムのブースでは、記念事業であるADVAN HF TypeDを中心に製品を展示。アドバンカラーのデモカーに交ざり、TypeDの装着車両であるZ432-Rも展示。もちろん展示だけでなく、ヒルクライムも走行した>> 浅間のメーン会場にはブースがところ狭しと並び、その間をぬうように出場車両が続々入場。このあとヒルクライム前の車検が始まると蜂の巣をつついたような状態に。写真は嵐の前の静けさといったところ。
>> 浅間ヒルクライムディレクターの星野雅弘さん。
>> ONIGIRI +社長の雅南ユイさん(左)と砂月馨さん。
>> このイベントで第1回から解説MCを務める筆者・武田公実は、今回偶然遊びに来た元日産自動車CCO中村史郎さんを強引に引き込み、即席トークショーを敢行。
>> 浅間ではおなじみ、六本木のライブバーBUZZのメンバーがソウルフルなステージを披露。
>> トライアンフのステージ。
>> エネルギー飲料「GO&FUN」がブースを出展。アバルトをはじめ、持ち込んだ車両も目を引いた。
>> 初代カローラ、50クラウン前期などのノーマルに近い状態で展示された国産旧車も人気を集めた。
>> 昨年の917Kに続き、ポルシェ本社から持ち込まれた936と956Cが展示され、会場の話題をさらった。
>> 本誌でもおなじみガレリア・スカーラの諸井猛さんは、マルティニカラーの新旧フェラーリを持ち込み、出走。
>> グループ4時代のHFストラトスとグループBの037ラリー、ともに当時のラリーを走った2台も大人気だった。
>> 今年はラリーカーが大豊作。HFストラトス、アルピーヌA110をはじめ、数多くのラリー名車が参加。特に何台ものマルティニカラー車両に驚く来場者も多かった。
>> ポラリス4輪バギーも常連。いつも異彩を放つ。
>> 欧州でもヒルクライムの華とされる、空冷ポルシェは今回も大挙してエントリーした。
>> WORKの田中知加社長。目のさめるようなスカイブルーのヒーレーでヒルクライムを疾走。
初出:ノスタルジックヒーロー 2017年8月号 Vol.182
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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