ル・マンを制した787Bからマツダデザイン、そして未来へ。マツダミュージアムがリニューアル【後編】

モータースポーツゾーンを飾るのは、1991年のル・マン24時間を制したマツダ787B。

       
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オート三輪、コスモスポーツ、RX-7……マツダ100周年を迎え、マツダミュージアムがリニューアル【前編】

2022年5月23日にリニューアルオープンしたマツダミュージアム。前編に続いて、一新された展示内容を見ていこう。

>>【画像18枚】 787Bなど懐かしのレーシングカーから最新のデザインプロダクトを写真でチェック

モータースポーツゾーンでは、1991年のル・マン24時間レースにおいて総合優勝を果たした787Bをはじめ、レーシングカーの数々、を展示。
プロトタイプレーシングカーだけでなく、SA22C RX-7やファミリアプレストロータリークーペなど、市販車をベースにしたラリーカーやツーリングカーといったレース車両も並ぶ。
さらに、マツダが誇るロータリーやスカイアクティブなど、技術の変遷もエンジンのカットモデルなどを用いて展示。


SA22C RX-7グループBラリーカー仕様のとスパ・フランコルシャン24時間レース仕様のR100ファミリアプレスト・ロータリークーペを展示。


テクノロジー解説ゾーン。スタッフによる実演などで技術が分かるアトラクションも定期的に開催される予定。真ん中で潰れているクルマは実際に衝突実験で使われたもの。特別色のボディカラー車を使っているところがマツダの本気を伺わせる。



車両開発時に実際に作成された、1/4サイズのクレイモデル。


モータースポーツ、テクノロジーと続いた後には何と、ミュージアム内と直結している車両生産ラインの見学コースがある。
静かなミュージアムの中で少しずつ大きくなる工場音。そして、とあるドアを開けると、そこは実際にマツダの新車の組み立てを行っているラインの中なのである。
これだけ近くで組み立てラインを見学できるところはそうあるものではない。しかも立地を生かし、ミュージアムのフロアと直結しているというのも、マツダならではの仕掛けだ。

マツダミュージアムと直結し、10のゾーンの中に含まれる実際の組み立てライン(※マツダミュージアム提供写真)


そして最後に現れるのが、マツダがもっとも大事にしている「デザイン」のゾーンだ。かつて東京モーターショーに出展したモデルや、マツダのデザイナーが習作のために作成したクルマ以外の作品など、希少な展示物が揃っている。
また、クルマだけでなく様々なデサインプロダクトが展示されているのも見逃せない。

圧巻はRX-VISION、そしてVISION COUPEの展示。現時点でのマツダの未来を見せてくれている。



こちらはマツダデザインの自転車。他にもインテリアものなど多くのデザインが展示されている。


今の、そして本当にマツダが見せたいと考えている展示物をじっくりと見ることのできる博物館。見るべき価値のある日本のミュージアムだ。


ミュージアムの見学については、ミュージアムの公式webサイトにて、見学日の6カ月前から受け付けている。


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photo : Yoshitaka Takahara/高原義卓

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