直列6気筒24バルブエンジンを搭載し、リトラクタブルライトを備えたセリカXXの衝撃  A60 セリカXX 1

1970年代後半、世の中、いや子供たち世代の間では、といったほうがいいかもしれないが、まさにスーパーカー一色。TV番組ではスーパーカーのクイズ番組が放映され、ドームになる前の後楽園球場などを会場として、イタリアン・エキゾチックカーを中心としたスーパーカーの展示会が各地で開催された。

 東京の23区部の外周を取り巻くように配置されている道路、環状8号線の田園調布近辺に数多くあった中古輸入車ショップの軒先に並ぶスーパーカー目当てに、カメラを持った子供達が週末になると続出。そんな子供時代を過ごした世代にとって、81年に登場したセリカXXは、まさに衝撃だった。

 リトラクタブルヘッドランプの流麗なスタイル。そして、ツインカム24と名付けられた2.8Lの6気筒エンジン。自分たちのスーパーカーがついに生まれた! 当時、皆このような感慨とともにセリカXXを迎え入れたのではないだろうか? その思いを端的に示してくれたのがマンガ『よろしく、メカドック』だったように思える。

 さすがに素のままではストーリー展開に面白みがなかったのだろう、セリカXXをチューニングして、公道最速の座をかけたキャノンボールが始まる。以前のマンガと違い、リアリティあふれる描写が受け、後のクルマ好き青年を育んだともいえるマンガだ。

 こうして育った当時の青年とセリカXXは、今も当時と変わらぬ思いでステアリングを握っていることだろう。


SPECIFICATIONS

84年式セリカXX2000GT(E-GA61型)
全長×全幅×全高(mm) 4660×1685×1315
ホイールベース(mm) 2615
トレッド前/後(mm) 1425/1385
最低地上高(mm) 155
車両重量(kg) 1230
乗車定員 5名
最小回転半径(m) 5.4
エンジン型式 1G-GEU型 
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75×75
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps/rpm、ネット) 160/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 18.5/5200
変速機 1速3.566/2速2.056/3速1.384/4速1.000/5速0.850/後退4.091
最終減速比 4.556
ステアリング形式 パワーアシスト付ラック&ピニオン式
サスペンション前 ストラット式
サスペンション後 セミトレーリングアーム式
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 195/60R15 86H(前後とも)
発売当時価格 218.4円

ヘッドライト
皆が待っていたリトラクタブル式ヘッドランプ。やっと待望の国産スーパーカーが誕生したと、誰もが思ったものだった。

テールランプ
前期と後期ではデザインが変更されるテールランプ。

エンジン
エンジンは80年代の名機と呼べる1G-GEU型直列6気筒DOHC。トヨタ流に呼べば『ツインカム24』。当時のTVCMでも連呼されたこのフレーズは、後に独り歩きするほど一般に浸透したといえよう。

掲載:ハチマルヒーロー 2009年5月号 Vol.11(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui

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