約四半世紀ぶりに、同グレード、同色のレパードを再び手に入れたオーナー|1984年式 日産 レパード TR-X 2ドア ハードトップ ターボ SGX Vol.3

スペシャリティーカーにふさわしい優雅なスタイリングと、大きなグラスエリアのリアウインドーが特徴。リア回りでは、レパードとの違いはほとんどない。

       

【時代の主役を争った2台のハイソカー|プライドをかけた戦い ソアラvsレパード】

80年代初頭に巻き起こったハイソカーブームにおいて、欠かせない存在がソアラとレパード。
両車とも各メーカーの最高級パーソナルカーとして開発され、2世代に渡ってしのぎを削った。
この戦いは両メーカーが威信を賭けた、負けられない戦いだったのだ。

【1984年式 日産 レパード TR-X 2ドア ハードトップ ターボ SGX Vol.3】

【2】から続く

 取材車両のオーナーは、元日産自動車の社員。それゆえに、これまで510ブルーバードやチェリー、サファリやセフィーロと、日産車ばかり乗り継いできた。そして、この個体は2台目の初代レパードで、「30年ほど前にも乗っていたんですが、偶然にも同グレード、同色の個体を見つけたんです。それを見てもう一度乗りたくなり、約6年前に購入しました」と話す。

 こうして、再びレパードを手に入れたオーナーだが、一番の魅力はエクステリアデザインだとか。「やはり、このスタイリングが好きですね。とくに、ピラーが細くてグラスエリアが広い、斬新なデザインのリアウインドー周辺に魅力を感じます」と、心底ほれ込んでいる様子。なお、これまで大きなトラブルはないが、ボディの部分的な板金や再塗装のほか、燃料&水回りのリフレッシュやサスペンションブッシュは交換済み。今後は現状維持に努めて行きたいという。

>>【画像18枚】後期L20ET型搭載車のATは4速。ODスイッチはノブ別体で、セレクター右上に設置される。2ドアでは可倒式となる新車時のビニールが残っている状態の後席など



レパードの異形2灯ヘッドライトに対して、TR-Xは角形4灯ヘッドライトを採用。なお、1984年6月の改良以降はドアミラーに変更された。




スペシャリティーカーにふさわしい優雅なスタイリングと、大きなグラスエリアのリアウインドーが特徴。リア回りでは、レパードとの違いはほとんどない。
 



OWNER’S VOICE/可能な限り手もとに置いておきたい1台



「ピンストライプをどうしても残したかったので、ボディサイドを塗装するときはその下から塗ってもらいました」と、笑顔で苦労話をしてくれたオーナー。このレパードはイベント時に乗るだけだが、奇跡的に出合った同グレード/同色だけに、「可能な限り手元に置いておきたいですね」と話す。
 ちなみにオーナーは、レパードのほかにCSP311シルビアも所有(現在レストア中)。オーナーの旧車&ハチマル車ライフは、しばらく続きそうだ。

1984年式 日産 レパード TR-X 2ドア ハードトップ ターボ SGX(F30)
SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4630×1690×1345
ホイールベース(mm)  2625
トレッド前/後(mm) 1400 / 1385
車両重量(kg)  1250
エンジン型式  L20ET型
エンジン種類 直列6気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 7.6:1
最高出力(ps / rpm) 145 / 5600
最大トルク(kg-m / rpm) 21.0 / 3200
変速比 1速 2.842 / 2速 1.542 / 3速 1.000 /
4速 0.686 / 後退 2.400
最終減速比 3.900
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 195 / 70R14(前後とも)
発売当時価格 209.3万円(5速 MT)

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 日産 レパード TR-X 2ドア ハードトップ ターボ SGX(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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