「このクルマに乗っていると、知らないオジさんにナンパされるんです」オーナーは、この個体と同い年|1990年式 トヨタ ソアラ 2.0GT ツインターボ L Vol.3

数多くの最先端技術の投入により 飛躍的な正常進化を果たす。

       
【時代の主役を争った2台のハイソカー|プライドをかけた戦い ソアラvsレパード】

80年代初頭に巻き起こったハイソカーブームにおいて、欠かせない存在がソアラとレパード。
両車とも各メーカーの最高級パーソナルカーとして開発され、2世代に渡ってしのぎを削った。
この戦いは両メーカーが威信を賭けた、負けられない戦いだったのだ。

【1990年式 トヨタ ソアラ 2.0GT ツインターボ L Vol.3】

【2】から続く

 今回の撮影車両のオーナーは、この個体と同い年という。高校3年生のある日、未来のオーナーは近所の田んぼの片隅にポツンとたたずんでいた20ソアラにひと目ぼれ。それは隣接する自動車整備工場が並べていた売り物で、軽トラや軽バンの横に置かれていた。後日、父親を伴って現車確認に行き、ツインターボのエンジン音を聞いた瞬間、購入を決意したそうだ。「父が当時GX81マークⅡに乗っていた影響もあって、古いクーペに乗りたいと思ってました。今考えれば、ソアラでなくてもよかったんですよね。たまたまタイミングよく出合ったのがソアラだったんですが、本当にこのクルマにしてよかったと思っています」とオーナーは語る。

 年配の方が乗られていた1オーナーの個体は、車庫保管でボディの状態が良く、フルノーマルだったそうだが、今はオーナー好みに着実に染められている。最近の変更はトランスミッションの載せ換えで、3年ほど前にATから純正5速MTに換装したが、今年4月にアイシン製6速MTにスイッチした。「6速にすると純正5速よりもローギアードになるので、JZA70スープラ用のデフを使ってファイナルを4.1にしてます。すごく乗りやすくて、燃費も良くなりました」と大満足の様子だ。

「このクルマに乗っていると、知らないオジさんにナンパされるんです。変な意味じゃなくて(笑)。『懐かしいなぁ』って、月に2度くらいは声をかけられますね」と語るオーナー。そんなエピソードもうれしそうだった。

>>【画像18枚】20ソアラ目玉装備のひとつ「スペースビジョンメーター」。マイナーチェンジで改良され、より視認性が高まった。追加メーターはデフィのターボ計など




ボディカラーはカラーコード050のスーパーホワイトⅣ。最終型の短期間しか設定されていなかった希少色で、もっとも純白な色。この色の存在を知らない人も多いそうだ。



SHOP INFORMATION/ソアラを知り尽くした、全国有数の専門店


 20ソアラと70スープラを専門に扱う全国屈指のプロショップ。豊富な知識と経験を活かして、車両の販売やメンテナンス、チューニングまで、親身に対応してくれる。代表の大平 洋人さんは「長く乗れるクルマを提供したい」というモットーで、トラブルを未然に防ぐ的確なアドバイスと作業に定評があり、全国からソアラ&スープラ乗りが集まる。

TSオートガレージ
〒350-0027 埼玉県川越市南田島768-1
TEL 049-236-0886
営業時間 平日11:00~20:00
     土日祝日10:00~20:00
定休日 水曜日
http://www.ts-autogarage.com


1990年式 トヨタ ソアラ 2.0GT ツインターボ L(GZ20)
SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4675×1695×1345
ホイールベース(mm) 2670
トレッド(mm) 1460(前後とも)
車両重量(kg) 1450
エンジン型式 1G-GTEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 210/6200
最大トルク(kg-m/rpm) 28.0/3800
変速比 1速2.804/2速1.531/3速1.000/
4速0.705/後退2.393
最終減速比 4.556
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215/60R15(前後とも)
発売当時価格 312.6万円


初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 トヨタ ソアラ 2.0GT ツインターボ L(全3記事)

プライドをかけた戦い! ソアラvsレパード

関連記事: ソアラ


【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

RECOMMENDED

RELATED

RANKING