1969年11月デビュー、約9年間に渡って販売された フェアレディZ 240ZG 2

       
NISSAN FAIRLADY 240ZG
日産 フェアレディ 240ZG



 初代S30フェアレディZは、1969年11月にデビューしてから、約9年間にわたって販売されたロングセラーカーだった。日産車の既存のコンポーネントを流用しながら、一方で一度見たら忘れられないフォルムが与えられ、今なお、世界的に人気の高いスポーツカーとなっている。

 そして240ZGは、シリーズの中で唯一、独自のフォルムを持っている。それがGノーズであり、オーバーフェンダーであることは、本文でも述べた。さらにGノーズ採用に向けての経緯については、「フェアレディZシャシー設計者・植村齊氏に聞く」でインタビュー取材を行っているので、ぜひお読みいただきたい。

 Gノーズは憧れのフォルムであり、ベースモデルに後からGノーズを装着したクルマも多い。純正パーツの流用だけでなく、アフターパーツとしても出回っており、自分好みのZを造るうえで、欠かせないものとなっている。しかしながらカタログモデルとして正規に存在した240ZGには、それを表す素性の証明がある。「HS30」と記載されたプレートであり、車台番号だ。この頭のHこそ、日産車体のラインから生み出された証しであり、Hが付いていることが価値となる。

 

VEHICLE DATA
日産 フェアレディ 240ZG(HS30型)
年式   71年式
カラー  グランプリマルーン
ホイール       RSワタナベ エイトスポーク
       前8.5J×15、後9J×15
タイヤ  BS ポテンザG3
       前205/50R15、後225/50R15

 

シンプルで視認性のいいメーター類が埋め込まれたインストルメントパネル。助手席の足元左側、赤い発煙筒の下にあるのは、ウルトラ製CDIユニット。



オリジナルのシフトノブはウッド製だが、DATSUNの文字が入ったレザー製に換えられている。

 

「オリジナルで維持することにはこだわらず、自分の好きなパーツを付けたい」ということで、左右のシートはレカロSRをチョイス。

 

この240ZGを購入した大きなポイントが、SUツインキャブのままで、オリジナルのエアクリーナーケースが装着されていたところだとか。手入れの行き届いたエンジンルームに、ブルーのクスコ製のストラットタワーバーとアメリカ、テイラー製プラグコードがよくマッチしている。


 
240ZGの専用装備であるオーバーフェンダー。ホイールはRSワタナベを装着。



掲載:ノスタルジックヒーロー Vol.141 ノスタルジックヒーロー2010年10月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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