大いに注目! 技術の日産を誇示するアダルトインテリジェンスクーペ|1991年式 日産 レパード アルティマ V30 ツインカムターボ Vol.1

グリルやヘッドライトの形状もマイナーチェンジで変更され、イメージを一変。なお、この個体にはオプションのフロントスポイラーが装着されていた。

       
【1991年式 日産 レパード アルティマ V30 ツインカムターボ Vol.1】

 1986年2月にデビューした2代目レパード。高級スペシャリティーカーとしてソアラとの比較ばかりが取りざたされがちだが、エレガントなフォルムや日産の技術の粋を集めたメカニズムには大いに注目するものがある。
「エアフロー・フォルム」と呼ばれる端正なエクステリアデザインは、Cd値0.32という当時の世界トップレベルの空力性能を実現。一方、プレステージスペシャリティーカーらしく、インテリアにも多くの先進装備を採用。斬新なデザインのグラフィカルデジタルメーターや光通信スイッチ付きステアリング、シートバックが中折れするパートナーコンフォタブルシートやカードエントリーシステムなど、これまでの国産車では見られなかった装備が数多く取り入れられた。

 そして、メカニズム面でもトピックは多い。上級グレードには、日本初の4カム24バルブ・ツインスロットルを採用したVG30DE型を搭載。2Lはターボと自然吸気の2種を用意したが、ターボは可変ノズルを採用して低速から高速まで理想的な過給特性を実現するジェットターボが組み合わされた。そして、サスペンションにも新機構が用いられた。超音波ソナーで路面状況を読み取り、ダンパーの減衰力を3段階で変化させるスーパーソニックサスペンションや日産初の4WAS、車速感応油圧反力式電子制御パワーステアリングなど、まさに先進装備のオンパレードとなったのだ。


▶▶▶【画像17枚】後期アルティマターボに標準装備のは本革シート。バックレストに中折れ機構を備え、倒した状態でも自然な姿勢がとれる助手席のパートナーコンフォタブルシートなど




後期3Lには大型バンパーが採用され、全長は2Lと比較して110mmも大きい。もちろん、テールランプのデザインも前期とは異なる。



リアトランクのオーナメントは新品パーツを装着。また、オーナメント上部にあるスイッチは、カードエントリーキーを携帯していればトランクを開けることが可能なリクエストスイッチ。




アルティマターボはサンルーフも標準装備。当時から人気のアイテムだった。



1991年式 日産 レパード アルティマ V30 ツインカムターボ(F31)
Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4805×1690×1370
ホイールベース(mm)  2615
トレッド(mm) 1435(前後とも)
車両重量(kg)  1520
エンジン型式  VG30DET型
エンジン種類 水冷V型6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 255/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 35.0/3200
変速比 1速 2.785 / 2速 1.544 / 3速 1.000 / 4速 0.694 / 後退 2.275
最終減速比 3.916
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215/60R15(前後とも)
発売当時価格 416.2万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 08月号 vol.26(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 日産 レパード アルティマ V30 ツインカムターボ(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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