弟分のセリカよりスポーツ性を強調!! 華麗に転身したスーパーマシン|1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック Vol.1

取材車両は後期型で設定された特別仕様車のスーパー 2000GT。

       
【1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック Vol.1】

 初代はラグジュアリーなスペシャリティーカーという位置付けだったが、1981年7月にデビューした2代目は若返りを図ると同時に、スポーティー志向へと舵を切った。その裏には同年2月に華々しくベールを脱いだ初代ソアラの存在が大きく影響している。つまり、ソアラが最高峰のスペシャリティーカーの位置に座ることとなったため、2代目セリカXXは路線変更を余儀なくされたのだ。だが、これはマイナスではなく、むしろ成功と言えるだろう。


▶▶▶【画像17枚】後期型でフェンダーミラーからドアミラーに変更。スーパー2000GTの特別装備のひとつであるゴールドのペイントストライプなど

 スポーティーへの転身は当時のカタログを振り返っても明らかで、まず表紙には「SUPER GRAND SPORT」の文字が踊り、ページをめくればロータスの総帥にしてF1の天才設計者と呼ばれたコーリン・チャップマンが登場。後期型のカタログではよりキャラクターを明確に打ち出し、「SUPER SPORTS MACHINE」とうたっている。ちなみに、弟分のセリカでは「WORLD SUPER SPECIALTIES」の言葉が使われ、セリカXXがよりスポーツ性を強調していたことが分かる。



空力特性を向上させるために採用されたリトラクタブルヘッドライト。この時代のスポーツカーのアイコンだ。





ルーフスポイラーとゴールドのアルミホイールもスーパー2000GTの専用装備だが、後者はホワイト仕様には設定されない。





テールゲートの大きなデカールも特別装備品。後期型でリアバンパーとテールゲートをボディ同色化。リアコンビランプではバックランプの位置が内側に移動している。



1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック(GA61)
Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4660×1685×1315
ホイールベース(mm) 2615
トレッド前/後(mm) 1440/1400
車両重量(kg) 1230
エンジン型式 1G-GEU型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps/rpm) 160/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 18.5/5200
変速比 1速 3.566 / 2速 2.056 / 3速 1.384 / 4速 1.000 / 5速 0.850 / 後退 4.091
最終減速比 4.556
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195/60R15(前後とも)
発売当時価格 216万7000円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 08月号 vol.26(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 トヨタ セリカXX スーパー 2000 GT ブラック(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KIYOSHI NISHINO/西野 キヨシ読者が選ぶハチマル車人気ベストテン2014

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