メタリックトーンながら光のハイライトがしっとり輝く!? 「仕立ての良さ」を感じさせる「キレイなクルマ作り」|1970年式 ダットサン ブルーバード 1300 DX Vol.1

絶妙に下げられた車高もオトナのスタイル。

       
フルノーマルはもちろん、チューンナップやカスタムも楽しめる510ブルーバード。
日本はもとよりアメリカでも人気が高いこともあって、いろいろなスタイルが似合う。
今回の510は、ワンランク上を目指した、こだわりのオトナの旧車スタイルだ。

【1970年式 ダットサン ブルーバード 1300 DX Vol.1】

 1960年代から70年代にかけて、国内外のラリーやレースで大活躍し、日産のミドルクラスモデルとしては大成功を収めたモデルが3代目の510ブルーバードだ。メカニズム的には、新開発のL型4気筒エンジンを搭載し、足回りは日産初となる4輪独立懸架とし、フロントはマクファーソンストラット、リアはセミトレーリングアームを採用。他社に先駆けて最新技術が投入された510は、高い性能を誇った。

 現在の旧車シーンにおいても510の人気は高い。フルオリジナルの初期型からチューンナップが施されたSSSやクーペ、カスタム系に人気のワゴンやバンまで、どのジャンルでも好評。しかも、ハイレベルなカスタムやチューニングが施されたクルマが多い。


【写真20枚】GC10用ストラットを流用した車高調を組み込んでいるフロントの足回り。ブレンボの4ポットキャリパーにφ280mmベンチレーテッドローターの組み合わせとなるフロントブレーキ など

 今回紹介する510は、ベースとなっているのは1970年式の1300DX。ただし、外装のフルレストア&カスタムからエンジンスワップまで、パーフェクトな作り込みが施されている。

 ひと目見て「良いクルマ」だと思えるボディ回りは、トヨタ系の純正色を流用している。抑えめのメタリックトーンながら光のハイライトが入るとしっとりと輝き、ボクシーなボディを引き締めて見せる。もちろん、ハイレベルなボディワークが施されているのは一目瞭然で、仕立ての良さを感じさせる。この510のカッコ良さのポイントはそこで、見た目の派手さではなく、仕立ての良さ、各部のクオリティーの高い仕上がりによって、オトナの嗜好品といったたたずまいに現れているのだ。



リフレッシュ60によって組み直されたFJ20型エンジンは、亀有製φ91mmピストンを使って2.1L化。コンロッド、カムなども交換したファインチューン仕様だ。また、配線の取り回しがよくなかったため、すべてのフィッティングをやり直している。ヘッドカバーはターボ用だ。





吸気系は、ウエーバー45DCOE9を2連装するキャブ仕様だ。黒アルマイトのフィッティングを駆使してエンジンル ームの色調を統一している。






抑えめなメタリックが似合う510のリアビュー。


1970年式 ダットサン ブルーバード 1300 DX (510)
SPECIFICATION 諸元
●エンジン:FJ20型改2.1L仕様/亀有製φ91mm鍛造ピストン/オートサービスワタナベ製クロモリコンロッド/70度カム/ポート加工
●吸気系:ウエーバー45DCOE9
●排気系:φ45mmタコ足/φ60mmマフラー
●駆動系:クロモリフライホイール/71Cミッション/R180LSD
●足回り:(F)GC10ストラット改車高調(9kg/mmスプリング)/ピロテンションロッド/ピロアッパー/25mmロールセンターアダプター (R)16kg/mmスプリング/TRD製ショック改/各部ウレタンブッシュ
●ブレーキ:(F)ブレンボキャリパー/280mmベンチローター/7/8マスターシリンダー
●ホイール:ハヤシ・ストリート (F)15×7J+13、(R)15×8J±0
●タイヤ:ダンロップ DIREZZA (F)195/50R15 (R)205/50R15
●エクステリア:がれぇじアルティア製エアダムタイプスポイラー/永遠ボディー製ワンオフアルミボンネット
●インテリア:ナルディステアリング/DefiアドバンスRSシリーズ(水温、油温、油圧)/永遠ボディーセンタートンネル加工&ベンチシート加工


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 08月号 vol.170(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1970年式 ダットサン ブルーバード 1300 DX(全2記事)

関連記事: HOT CLASSIX

関連記事: ブルーバード

photo : AKIO HIRANO/平野 陽

RECOMMENDED

RELATED

RANKING