電動パワステ、クーラー付き。丸1年かけて製作された1972年式KPGC10|GT-R BROS. in HAKODATE Vol.4

ライトアップされた赤レンガ倉庫の雰囲気は格別。ここでも、2台のGT-Rは注目を集め、外人観光客からもカメラを向けられた。

       
スカイラインGT-Rといえば、数々の伝説とともに、旧車の中でも最も人気の高いクルマ。
1台手に入れるだけでも大変なことだが、ハードトップのKPGC10とケンメリのKPGC110の2台持ち。
そんなオーナーのGT-R兄弟を函館で激写!    

【GT-R BROS. in HAKODATE Vol.4】【3】から続く

 2008年にレストアがスタートし、丸1年かけて製作された1972年式KPGC10。

「まず、ボディがちゃんとしていないと、エンジンや足回りをいくらやっても意味がない」という井上さんのポリシーから、ボディは塗装の総はく離にはじまり、表面だけでなく内部まで徹底的に修復され、その仕上がりは新車以上。


【画像31枚】快適GT-Rのポイント! 全開にすると寒いくらいよく冷える、助手席側のグローブBOX下に装着されたR134ガス対応のクーラーなど


 S20型エンジンは、2Lのノーマルスペックながら、ウエーバー45DCOE、ワンオフのタコ足、ステンレス製オリジナルマフラー、点火系の強化などにより推定190psを発揮。足回りは、オリジナルの16段調整式フルタップ車高調を組み込み、リアのアームはキャンバーとトーの調整可能なフリーアジャストメントアームを組み込むなど、ポテンシャルも一級品。

 しかも、クーラーも組み込まれているため不安なく涼しい顔でドライブできるRに仕上がっている。



OHから6年経つS20型エンジンだが、フルバランス取りされているため、スムーズに高回転まで吹け上がる。エンジンルームの美しさは格別で、ヘッドカバー上のヒーター用の配管は井上さんのアイデア。





コクピット回りは、基本的にはノーマルを重視してレストアされていて、ハコスカの王道的スタイル。ステアリングはダッツンコンペで、電動パワステが組み込まれている。コクピット回りは、基本的にはノーマルを重視してレストアされていて、ハコスカの王道的スタイル。ステアリングはダッツンコンペで、電動パワステが組み込まれている。





助手席側のグローブBOX下には、R134ガス対応のクーラーを装着。全開にすると、寒いくらいよく冷える。快適GT-Rのポイントだ。


【5】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 10月号 vol.171(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

GT-R BROS. in HAKODATE(全5記事)

関連記事: スカイライン

photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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