手放すことなく「1桁」ナンバーを維持され続けてきたジャパン|1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S Vol.2

同じ色番号でオールペイントしているため、新車時と同じボディカラーを取り戻しているジャパン。カタログ以上に強く、鮮やかなイエローを実現している。

       
前世代のL型エンジンを搭載して登場したことや、排ガス規制でエンジン出力を抑えられたことから、歴代スカイラインの中でもネガティブなイメージを持たれることも多い5代目のC210スカイライン、通称「ジャパン」。実は「ケンメリ」の次に生産台数が多かった大人気モデルだ。そのジャパンを新車時から維持し続けているオーナーがいた。

【1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S Vol.2】【1】から続く

 今回撮影したオーナーのジャパンは、このシティボーイをイメージしたもの。ホイールやフォグランプはメーカー純正オプションパーツとして当時ラインナップされていたものだ。購入したのは1979年7月。ちょうどマイナーチェンジで角形ヘッドライトに変わったタイミング。どうしても丸形ヘッドライトが良かったオーナーは、家を建てたばかりのタイミングにもかかわらず購入を決断。自宅近くの日産ディーラーには赤色と黄色の在庫車両があったが、奥さまの好みで黄色のGT‐E・S購入が決まったという。。

普段履きはメーカー純正オプションのアルミホイール。撮影のために取り付けられたのは、大切に保管されている新車購入時のスチールホイール【写真20枚】


 購入直後は通勤に使用。その後、キャリイやジムニーなど小回りの利く小さなクルマで通勤するようになり、ジャパンは車検を切った状態にはなったが、手放すことなく1桁ナンバーを維持し続けてきた



4本スポーク革巻風ステアリング。上下40mmの調整可能な点やパワーステアリングの採用が先進的。サブを含め7つ並んだ計器のすべてが9時の方向に並ぶ水平ゼロ指針メーター。明るさを自由に変えられるパネルライトコントロール機能を装備。





赤色ヘッドの5速マニュアルミッションのシフトノブ。



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1988年にグッドデザイン賞を受賞したブリヂストンの脱臭器「Deoraflow DG-01」。こちらも色あせることなく、大事に使われている。



1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S(KRBC)
SPECIFICATION 諸元
全長 4600mm
全幅 1625mm
全高 1390mm
ホイールベース 2615mm
トレッド前/後 1370mm/1355mm
最低地上高 160mm
車両重量 1195kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.45
最小回転半径 5.2m
燃料消費量(2人乗車の場合) 25km/L
エンジン型式 L20E型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1998cc
ボア×ストローク 78.0×69.7mm
圧縮比 8.6:1
最高出力 130ps/6000rpm
最大トルク 17.0kg-m/4400rpm
変速比1速3.592/2速2.246/3速1.415/4速1.000/5速0.882後退3.657
最終減速比 4.111
燃料タンク容量 60L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式(可変式)
サスペンション 前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ 前後ともディスク式
タイヤ 前後とも185/70HR14
発売当時価格 145.2万円

【3】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 12月号 vol.172(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 日産 スカイライン 2000 GT-E・S(全3記事)

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photo : KIYOSHI ICHIKAWA/市川 潔

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