満足度は限りなく100%に近い。オーナーが魅せられた内外装色のコーディネイト|1974年式 トヨタ セリカ1600 GTV Vol.3

初期型とはテールまわりの造形がだいぶ違う中期型。

       
【1974年式 トヨタ セリカ1600 GTV Vol.3】

【2】から続く

 セリカは2年ほど前に手に入れたそうで、出合いは運命的だったとか。

「ノスヒロの広告に載っていたクルマです。近所の中古車店にセリカのワンオーナー車があり、ちょっと見に行くつもりで出かけていったら、一瞬でやられました。最初はそのまま帰り、2度目に行った時も我慢。3度目に見に行って、もし売れていたら諦めようと思っていたら、あった(笑)。この機会を逃したら二度とチャンスは来ないと思い、無理して購入しました」。

 ブラウン・ファンクション・メタリックという珍しい塗色とブラウン内装の組み合わせはとてもおしゃれで、オーナーが魅せられてしまったのも無理ない。そして隅々まで手入れが行き届き、適度に落とされた車高と強く主張しない前後スポイラーとの組み合わせで、セリカのフォルムがいっそう引き立つスタイリングとなっている。

「当時子供心に、セリカはそれまでの国産車にはないカッコよさがあり、強く引かれました。例えるならば、彫りの深いハーフの子が転校してきたようなイメージ。まさか今になって当時憧れていたセリカに乗れるとは、想像もしていませんでした」

 オーナーの満足度は限りなく100%に近いものだそうだ。


フルノーマルで維持することを信条としているオーナー。ブラウン・ファンクション・メタリックという珍しい塗色と組み合わせられたブラウンの内装など【写真24枚】




フルノーマルで維持することを信条としているオーナーだが、快適装備は必要ということで電動パワーステアリングを装着している。エアコンは標準装備。





これが電動パワステのユニット。モーター部が目立つのを嫌って、黒く塗装してもらったそうだ。





セリカのアクセルペダルは、スポーティなオルガンタイプを採用。フロアマットは福岡のハーフィーズにオーダー。作りがしっかりしていて、縁取りを色違いに仕上げてあり、大満足のでき具合だったとか。


【4】に続く

1974年式 トヨタ セリカ1600 GTV(TA22)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4235mm
全幅 1610mm
全高 1300mm
ホイールベース 2425mm
トレッド前/後 1300/1305mm
最低地上高 165mm
車両重量 990kg
乗車定員 5名
最高速度 185km/h
登坂能力 tanθ0.54
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 2T-GR型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
ボア×ストローク 85×70mm
総排気量 1588cc
圧縮比 8.8:1
最高出力 110ps/6000rpm
最大トルク 14.0kg-m/4800rpm
変速機 フルシンクロメッシュ式前進5段・後退1段
変速比 1速 3.587/2速 2.022/3速 1.384/4速 1.000/5速 0.861/後退 3.484
最終減速比 4.100
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 マクファーソン・ストラット式コイルスプリング/4リンク・ラテラルロッド付コイルスプリング
ブレーキ前/後 ディスク式/リーディング・トレーリング式
タイヤ前後とも 185/70HR13
発売当時価格 106.3万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 04月 Vol.168 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1974年式 トヨタ セリカ1600 GTV(全4記事)

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photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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