自動車販売会社の倉庫に長い間置かれていたワンオーナー車のハコスカ|1970年式 日産 スカイライン HT 2000 GT Vol.3

人気を博した初登場のハードトップ。

       
【1970年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT Vol.3】

【2】から続く

 当時、ハードトップの赤いクルマを発表直後に買うのは、相当な勇気が必要だったと想像するが、最初のオーナーはどんな人だったのだろうか。

 取材時の所有者は、旧車専門店プリンスガレージかとり。代表の香取孝さんによると、知り合いの自動車販売会社の倉庫に長い間置かれていたワンオーナー車だったそうで、それを10年ほど前に買い取ってきた。その後、香取さんの友人が購入。車庫に入れていつか乗ろうと保管していたそうだが、結局それがかなわず、半年ほど前に戻ってきたという。

「ボディは一度、元色でオールペイントしていて、現在も状態はいいです。デビュー時のカタログ写真のイメージに近づけたくて、手に入るホワイトリボンタイヤも装着しました」

 KGC10の型式が与えられたスカイラインハードトップ2000GTは、その後、押しも押されもせぬ人気モデルとなるのはご存じのとおり。その最初期の個体がほぼオリジナルのままで残っていたという事実は、スカイラインファンにとっても朗報だろう。


ハードトップ2000GTに用意された5つのボディカラーや、2000 GTのテーマカラーである青をあしらった4速MTのシフトノブと奥のエンブレムなど【写真21枚】




オリジナルの状態が多く残されているインテリア。






メーターナセルの奥に配置された各メーター類。左下から時計回りに、油圧、時計、エンジン回転、速度、水温、燃料の順。






2000 GTのテーマカラーである青をあしらった4速MTのシフトノブと奥のエンブレム。



1970年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(KGC10)
SPECIFICATON 諸元
全長 4330mm
全幅 1595mm
全高 1375mm
ホイールベース 2570mm
トレッド前/後 1325/1320mm
最低地上高 170mm
車両重量 1080kg
乗車定員 5名
最高速度 175km/h
登坂能力 tanθ0.60
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 L20型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
ボア×ストローク 78×69.7mm
総排気量 1998cc
圧縮比 9.5:1
最高出力 120ps/6000rpm
最大トルク 17.0kg-m/4000rpm
変速機 フルシンクロメッシュ式前進4段・後退1段
変速比 1速 3.592/2速 2.246/3速 1.415/4速 1.000/後退 3.657
最終減速比 3.90
燃料タンク容量 40L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム独立懸架
ブレーキ 前/後 ディスク/リーディングトレーリング式
タイヤ 前後とも6.45S-14-4PR
発売当時価格 89.5万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1970年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(全3記事)

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photo : HIROYUKI TAKII/滝井宏之

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