オプションの5速ミッション、その変速パターンは?|1966年式 プリンス スカイライン2000 GT-B Vol.2

中央左には6400〜8000rpmまでレッドゾーンとなるタコメーター、右側は200km/hまで刻まれたスピードメーターが並ぶ。また、右側に電圧と水温、左側に油圧と燃料計のコンビネーション計を配置。メーターはデンソー製だ。

       
【1966年式 プリンス スカイライン 2000 GT-B Vol.2】

【1】から続く

 このスカイラインGTのベースとなったのは、1484cc直列4気筒OHVのG1型エンジンを搭載するスカイライン1500だ。そのボディに、グロリア用の1988cc直列6気筒SOHCのG7型エンジンを搭載。6気筒に合わせてエンジンルームを延長するという荒技ながら、当時の国産ツーリングカーとしては他の追随を許さないトップレベルの高性能車となっていた。

 レースでの活躍によって一躍脚光を浴び、限定100台は完売。再発売を望むファンからのラブコールにより、量産型の発売に踏み切ることになり、2000GT‐Aと2000GT‐Bが登場する。ちなみに、通称「Ⅰ型」と呼ばれる「GT」は、標準仕様としてはシングルキャブで、ミッションは3速+OD。つまりは、GT‐Aと同じ仕様。

 GT‐Bはパフォーマンスアップのため、ウエーバーのダブルチョークキャブレターを3連装、ミッションは4速(オプションでOD)、ノンスリップデフを装着するなど、Ⅰ型でオプション設定だった装備が組み込まれていた。


黒一色のスパルタンなコクピット。左上が1速、右下が5速(右上がR)の変速パターンとなるオプションの5速ミッションなど【写真21枚】





センターコンソールの左側に追加メーターを装備。





オプションの5速ミッションは、左上が1速、右下が5速(右上がR)の変速パターンで、専用のシフトノブとなる。





ステアリングは純正のウッドをベースに革巻き加工を施している。各スイッチ類の表記がアルファベットなのがこの時代の特徴。

【3】に続く


1966年式 プリンス スカイライン 2000 GT-B(S54B-2)
SPECIFICATION 諸元
全長 4255mm
全幅 1495mm
全高 1410mm
ホイールベース 2590mm
トレッド前/後 1265/1255mm
最低地上高 155mm
室内長 1675mm
室内幅 1275mm
室内高 1115mm
車両重量 1070kg
乗車定員 5名
最高速度 180km/h
登坂能力 sinθ0.502
最小回転半径 5.25m
エンジン型式 G7型
エンジン種類 直列6気筒SOHC
総排気量 1988cc
ボア×ストローク 75.0×75.0mm
圧縮比 9.3:1
最高出力 125ps/5600rpm
最大トルク 17.0kg-m/4400rpm
キャブレターウエーバー 40DCOE×3
変速比 1速2.851/2速1.854/3速1.378/4速1.000/5速0.810/後退3.564
最終減速比 4.444
燃料タンク容量99L
ステアリング形式 /リサーキュレーティングボール
サスペンション前/後 独立ウイッシュボーン・コイル/リジッド半楕円リーフ
ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 5.60-13-6PR
発売当時価格 89.5万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1966年式 プリンス スカイライン 2000 GT-B(全3記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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