苦心の製作期間約2年。ソアラに日産のRB26DETT型を搭載! パワステやエアコンも作動|1983年式 トヨタ ソアラ 2.8GT Vol.3

RB26DETT型を搭載したソアラ。エンジンのフロントカバーには、誇らしげなRB26の文字が描かれている。フルOHの際に、ヘッドカバーはガンコート仕上げにしているため、ヘッド回りの見た目も美しい。

       
【1983年式 トヨタ ソアラ 2.8GT Vol.3】

【2】から続く


 ただし、普通に修理したのでは面白くない。そこで思い付いたのが、マンガの「シャコタンブギ」の主人公ハジメが乗る、RB26DETT型に換装したソアラを実車で製作することだった。

 当時、最強スペックを誇っていたRB26DETT型エンジンは、バランス取りを行う以外は、純正スペックでフルOHを行って搭載。ただ、補機類はR34用インタークーラー、DR30ターボ用3層ピッチラジエーター、ワンオフφ90mmマフラーなどを組み合わせている。また、ミッションはR33タイプM用5速、OSツインプレートクラッチ、TRDデフなど、駆動系も強化。

「ソアラのボディにRB26DETT型エンジンを載せ、なおかつパワステやエアコンを使えるようにして欲しいとリクエストしたので、電気系の合体にはかなり苦労したんじゃないかと思います」と上野さん。エンジン、駆動系は「ASハマグチ」に、ボディ関係は「ボディワーク☆ウライ」、その他は「MKクラフト」に依頼したこともあり、最終的に組み合わせるのが大変だったようだ。

 約2年の製作期間を経て、ようやくRB26DETT型を搭載したソアラが完成。ボディ各部にもこだわりのカスタムが施されているが、内装にもR32GT‐R用のシートやメーター、エアコンが装着されていて、ソアラだと思って乗り込むと、「エッ!?」と感じる仕上がりだ。ボディはトヨタ、エンジンや内装は日産という、マンガの世界のソアラが現実の1台として完成したのだ。

エンジン載せ替えのため使えなくなった純正のオートドライブ位置にトラスト製グレッディーVVCミニをインストールされたダッシュボードや、高級オーディの代名詞だったナカミチ製のパワーアンプとスピーカーがセットされるリアのパーセルボードなど【写真20枚】

OWNER’S VOICE

「小学生の頃からの特別な思い入れがあるクルマなので、無理せず大切に乗り続けたい」と語るオーナーさん。ボディはソアラで、エンジンやパーツ類は日産用を使ってチューンナップを楽しんでいる 。無理はしていなそうだが、ツインターボの加速は強烈です! 






1983年式 トヨタ ソアラ 2.8GT(MZ11)
SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:Y33シーマ純正フロントスポイラー加工/HIDヘッドライト(インナーブラック加工)/
LEDコーナーランプ(インナーブラック加工)/スモークレンズフロントウインカー/20ソアラ用エンブレム/
S130フェアレディZ用ボンネットダクト/フロントフェンダーダクト加工/テールランプ枠ツヤ消し塗装/
LEDサイドマーカー/RB用ツインターボエンブレム
● エンジン:RB26DETT型(フルOH&バランス取り)/ガンコート仕上げヘットカバー
● 吸気系:HKS製パワーフロー
● 排気系:ワンオフステンレスφ90mmマフラー
● 冷却系:R34用インタークーラー/DR30ターボ用ラジエーター(3層ピッチ増し加工)/アールズオイルクーラー
● 駆動系:R33タイプM用ミッション/OS製ツインプレートクラッチ/TRD製デフ/プロペラシャフト加工
● 足回り:愛三カーフィールドオリジナル車高調/クスコ製ピローアッパー&タワーバー
● ブレーキ:Z32用フロントキャリパー(交換予定)
● タイヤ:ブリヂストン・ポテンザRE-11 (F)195/50R15、(R)205/50R15
● ホイール:BBS RS リバレル仕様 (F)15×8.5J -6、(R)15×9.5J -4
● インテリア:R32用ニスモ320km/hメーター/R32GT-R用シート張り替え/ニスモ製シフトノブ/
R32用エアコン/トラスト製ブースト計、VVC/ナカミチ製アンプ、スピーカー


初出:ノスタルジックスピード 2015年7月 Vol.007 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 トヨタ ソアラ 2.8GT(全4記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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