ストーリアX4から乗り換え「シャレードは独特のかたちをしているからね」個体の程度にひと目ぼれ|1979年式 ダイハツ シャレードクーペXT Vol.3

維持するうえで気をつけている点を尋ねてみると「無理な運転はしないこと」との答えが返ってきた。旧車にとって、運転操作やメンテナンスなど、いたわりの気持ちを持つのはとても大切。今後はボディの塗装をしたいとのこと。「ボンネットとテールゲートの塗装がくたびれてきたので、バンパーも一緒にぜひきれいにしてやりたいと思っています」。まだまだシャレードクーペの現役生活が続きそうだ。

       
ダイハツロマネスク

【1979年式 ダイハツ シャレードクーペXT Vol.3】

Vol.【2】から続く

 オーナーのもとに来てからは、ふだんの足として今も毎日の通勤に使っている。35年前の旧車ではあるが、何の遜色もなく走り続けている。

「とはいえ、新しいクルマのように乗りっぱなしというわけにはいかないので、純正の補用パーツがあるものは順番に交換しています。最近ではプラグコードやラジエーターキャップ、フィラーキャップなどを交換。テールランプのレンズも部品が出たので、取り換えました」

 長い運転歴の中で、オーナーは国産各メーカーのクルマを何台も乗り継いできたが、好きなメーカーはダイハツだという。地元ディーラーの営業所がいろいろ面倒を見てくれて、今年3月までの過去13年間、モータースポーツのベース車であるターボ4WD、ストーリアX4にワンオーナーで乗っていた。さらに家族のクルマとして軽自動車のムーブもあって、まさに筋金入りのダイハツ好きなのだ。

 シャレードクーペで一番気に入っているところを尋ねてみた。

「やっぱりマリンウインドかな。他のクルマにない、味わい深いかたちだね」
 ワインレッドのシャレードクーペを、オーナーは愛おしそうに眺めた。

OWNER’S VOICE / 無理な運転をしないで、この先もいたわって維持したい

 維持するうえで気をつけている点を尋ねてみたら、オーナーから「無理な運転はしないこと」との答えが返ってきた。旧車にとって、運転操作やメンテナンスなど、いたわりの気持ちを持つのはとても大切。今後はボディの塗装をしたいとのこと。「ボンネットとテールゲートの塗装がくたびれてきたので、バンパーも一緒にぜひきれいにしてやりたいと思っています」。まだまだシャレードクーペの現役生活が続きそうだ。

前期型から中期型までの丸形2灯ヘッドライト。そして前期型から黒の塗装バンパーが装着されていたクーペのフロントフェイスなど【写真15枚】

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リアクオーターパネルにある「マリンウインド」がキュートなシャレードクーペ。標準の12インチから13インチにアップしたアルミホイールは、社外品を装着。



仮にマリンウインドがなくても、シャレードのサイドビューはデザイン的に成立すると思う。だが、あることで話題が生まれ、オーナーたちの思い入れが強くなれば、それは成功だったと言えるだろう。


1979年式 ダイハツ シャレードクーペXT(E-G10)
SPECIFICATION 諸元
全長 3530mm
全幅 1520mm
全高 1360mm
ホイールベース 2300mm
トレッド前/後 1300/1280mm
最低地上高 180mm
車両重量 650kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.47
最小回転半径 4.7m
エンジン型式 CB31型
エンジン種類 水冷4サイクル直列3気筒SOHC
総排気量 993cc
ボア×ストローク 76×73mm
圧縮比 9.1:1
最高出力 60ps/5600rpm
最大トルク 8.2kg-m/3200rpm
変速機 前進4段フルシンクロ・後退1段
変速比 1速 3.666/2速 2.150/3速 1.464/4速 0.971/後退 3.529
最終減速比 4.277
燃料タンク容量 34ℓ
ステアリング形式 ラックアンドピニオン
サスペンション前/後 ストラット式コイルバネ/5リンク式コイルバネ
ブレーキ前/後 ブースター付ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 155SR13
発売当時価格 76.4万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2014年 10月号 Vol.165(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1979年式 ダイハツ シャレードクーペXT(全3記事)


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photo : AKOTO INOUE/井上 誠

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