「けど、ボクはもっとスラムドした超車高短のほうがイケてると思う」|1972年式 ダットサン 510 2ドアセダン Vol.3

「子供のころから見てるから特になんとも思わない。けど、ボクはもっとスラムドした超車高短のほうがイケてると思う」

       
【1972年式 ダットサン 510 2ドアセダン Vol.3】

SR20DET swapped DATSUN 510

 さらに、友人から2ドアのボディを入手すると、4ドアのパーツをすべて2ドアへ移植。そのうえ、アメリカに正規輸入されていないSR20DET型を入手し、エンジンスワップを敢行。タービンにはT3/T4をチョイスし、アペックスのパワーFCで制御。エンジンルームのスムージング(シェイブドベイ)や、配線類を極力隠し(ワイヤータック)、すっきりクールな見た目と、ハイパフォーマンスを両立させた西海岸流のモディファイを実践。

 インテリアは2脚のブリッドと追加メーター類をセンス良くまとめ、スタイリッシュな空間を完成させた。

 撮影に同行したS14 240SXに乗る息子さんに510の感想を聞くと「子供のころから見てるから特になんとも思わない。けど、ボクはもっとスラムドした超車高短のほうがイケてると思う」と、18歳の若者らしい答え。

 シャイな年頃ゆえ、はっきりと口には出さないものの、そこには憧れのSR20DET型を搭載した510と、その510を造り上げた父への確かなリスペクトも感じられた。こうした親子の絆が、奥の深いアメリカのカスタムカルチャーを育んでいくのだ。

オートメーター製をチョイスされたタコメーターとスピードメーターなど【写真7枚】



1972年式 ダットサン 510 2ドアセダン
SPECIFICATIONS
●エンジン:SR20型(PS13シルビア用赤ヘッド)直列4気筒
 DOHC 16バルブ CP 1mmオーバーサイズピストン、圧縮比
 9.0:1、イーグル強化クランクシャフト、ARP強化ヘッドスタッド
 ボルト、アペックスメタルガスケット、東名ポンカム262度、東名
 強化バルブスプリング、T3T4タービン、HKSブローオフ
 バルブ、グレッディ・インテークマニホールド、デッチワークス
 大容量820ccインジェクター、ウォルブロー255L/H大容量
 フューエルポンプ、アペックス・パワーFCフルコンピューター
●冷却系:大容量アルミラジエター+電動ファン×2基、
 フロントマウントインタークーラー
●吸排気系:アペックス・ステンレスマフラー
●駆動系: 5速MT、クロモリフライホイール、
 エクセディ・ステージ2強化クラッチ、
 ファイナル3.70スバルR160リアアクスル、LSD
●足回り: F:S130ダットサン280ZXストラット、
 トキコ・ショックアブソーバー&強化スプリング、
 R:強化サスペンション&強化スタビライザー、
 ストラットタワーバー
●ブレーキ: F:ブレンボ4ポットキャリパー+ウィルウッド
 300mmローター R:マキシマキャリパー+Z31 300ZX用
 280mmローター
●電装系:オートメーター製スピード/タコ/ブースト/空燃比 /水温/電圧/油圧メーター、シフトタイミングライト、プッ
 シュ式エンジンスタータースイッチ、バッテリー移設(トランクへ)
●エクステリア:350Zプレミアムサンフレアオレンジ
●インテリア:ブリッドカーボンアラミド製シェル・セミバケット
 シート、タカタ3インチハーネス、オーディオシステム
●ホイール:ボルクレーシングGT-P F:7J×17 R:8J×17
●タイヤ:NITTO NEO GEN F:205/40R17 R:225/350R17

初出:Nostalgic SPEED 2014年11月 Vol.005(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 ダットサン 510 2ドアセダン (全3記事)

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text : NOSTALGIC SPEED/編集部 photo : HIRANO AKIO/平野 陽、NOSTALGIC SPEED/編集部

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