115km/hのマキシマムスピード! エンジンのベースはバイクCB450|1968年式 ホンダ N360 TM Vol.1

「高速ツーリング時代にもっともふさわしい軽乗用車」として、Tシリーズを追加。ラインナップは、T、TS、TM、TGの4種類となる。

【 1968年式 ホンダ N360 TM Vol.1】
 
 1966年、急成長する日本経済の最中、国民はマイカーを求め、かつてないほどに自動車が一般に普及。この年に開催された第13回東京モーターショーで、本田技研工業初の量産乗用車N360はデビューした。それまで他メーカーから発売されていた軽自動車に比べ、広い室内空間、115km/hのマキシマムスピードなど、コンパクトかつ高性能な国民車の登場に大衆は大いに熱狂した。

 N360はベストセラーとなり、登場から2年後の68年には、ツインキャブレターを備え、エンジン各部の効率を高めたT(ツーリング)モデルが登場。当時の新聞にこう紹介されている。

「本田N360T四種を発表、十月中旬から売り出す。これはN360のエンジン性能を高め、内装を豪華にしたもの。最高出力は従来の31㎰から36㎰になり、最高時速120km/hで、長距離のハイウェイドライブでも安定した高性能が発揮できる」。

Vol.2、Vol.3に続く

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N360E型エンジンのベースはバイクCB450

 本田技研といえば、モーターサイクルでも世界的に有名なメーカー。当時、高性能なオートバイを手がけていたホンダの技術者が力を注いで開発したのが、N360E型エンジンだ。ベースとなったのは、1965年にデビューしたオートバイ、CB450の空冷DOHC並列2気筒エンジン。ツインカムをSOHCに改め、各パーツにもかなり改良を加えているが、4本のバルブを作動させるメカニズムやスクーター・ダイナモの採用など、すべてモーターサイクルの技術を応用。他の軽自動車メーカーをうならせるくらい、コンパクトで高性能なエンジンを造り上げた。


年季が入った革巻きのステアリングなど【写真5枚】

1968年式 ホンダ N360 TM(全4記事)

1968年式 ホンダ N360 TM(N360E型)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 2995×1295×1340
ホイールベース(mm) 2000
トレッド前/後(mm) 1140/1105
最低地上高(mm) 170
車両重量(kg) 500
車定員(名)4
最高速度(km/h) 120
登坂能力 20°
最小回転半径(m) 4.4
エンジン型式 N360E型
エンジン種類 空冷並列2気筒OHC
総排気量(cc) 354
ボア×ストローク(mm) 62.5×57.8
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps/rpm) 36ps/9000rpm
最大トルク(kg-m/rpm) 3.2kg-m/7000rpm
変速比 変速比 1速 2.529 / 2速 1.565 / 3速 1.000 / 4速 0.648 / 後退 2.437
最終減速比 3.739
燃料タンク容量(L) 26
ステアリング ラックアンドピニオン式
サスペンション前/後 マクファーソン式/死軸(デッドアクスル)
ブレーキ前/後 リーディングトレーディング・油圧式4輪制動
タイヤ 5.20-10-4PR(前後とも)
発売当時価格 37.3万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2013年10月号 Vol.159(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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photo : TOSHIAKI HAYAKAWA/早川俊昭

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