参戦4戦目のインターTECで早くも初のクラス優勝! 過給器付きも登場!|1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス Vol.2|ハチマルレースモデルの超絶技巧

エンジンルームも、エンジンを降ろして塗装済み。本体はφ83mmピストンを使った4.5A‐G仕様。

       
【 1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス Vol.2】
 
 そのデザインから「ミニ・ソアラ」と呼ぶ声もあり、若者のデートカーとしても人気を集めたAE92レビン/トレノ。

 しかし、往年のレビン/トレノの走りはFFレイアウトになっても受け継がれていた。軽量なボディと名機4A‐G型エンジンを武器に、走りを存分に楽しめるライトウエイト・スポーツカーに仕上げられていたのだ。さらに、AE86までは自然吸気のみだったエンジンは、AE92でスーパーチャージャー付きの4A‐GZ型も搭載。過給器によるモアパワーを手に入れ、ライバルたちに立ち向かっていった。

 そのポテンシャルの高さは、モータースポーツシーンにおいても証明された。JTCには、自然吸気仕様で1988年の第2戦からディビジョン3に参戦(スーパーチャージャー仕様ではディビジョン2扱いとなるため)。デビュー4戦目となる同年のインターTECで、早くも初のクラス優勝を成し遂げたのだ。その後もAE92の活躍は続き、折しもほぼ同時期に投入されたEFシビックと毎戦壮絶なデッドヒートを繰り広げ、ディビジョン3ならではの見せ場を作ったのである。

 今では、名車AE86の陰に隠れがちなAE92。しかし、初のFFレビン/トレノとして残した功績は大きく、その後のAE101やAE111にも様々なノウハウが生かされているはず。レビン/トレノを語るうえで外せない、重要な役割を担ったモデルだ。

Vol.3、Vol.4に続く

AE101のパーツを流用しての4連化されたのスロットルなど【写真4枚】

1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス(AE92)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4245×1670×1300
ホイールベース(mm)  2430
トレッド前/後(mm)  1445/1425
車両重量(kg) 1030
エンジン型式 4A-GE型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1587
ボア×ストローク(mm) 81.0×77.0
圧縮比 10.3:1
最高出力(ps/rpm) 140/7200
最大トルク(kg-m/rpm) 15.0/6000
変速比 1速 3.166 / 2速 1.904 / 3速 1.310 / 4速 0.969 / 5速 0.815 / 後退 3.250
最終減速比 4.312
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 150.4万円

初出:ハチマルヒーロー vol.19 2012年11月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス(全4記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:MOTOSUKE FUJII/藤井 元輔

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