「ミニ・ソアラ」とも呼ばれたAE92。名車AE86の後継モデル|1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス Vol.1|ハチマルレースモデルの超絶技巧

今見ると非常にコンパクトなボディは、正統派のクーペスタイル。

       
【1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス Vol.1】
 
 デビューから30年近く経った今でも、多くのファンから愛され続けているAE86。コンパクトなボディに小気味良く吹け上がる4A‐G型エンジン、そして操る楽しさを味わえるFRレイアウトという組み合わせが、この根強い人気を生み出している大きな要因となっている。

 その一方で、AE86の後継として1987年にデビューしたAE92は、レビン/トレノ史上でもっとも大きな転換を図ったモデルと言えるだろう。というのも、それまでのレビン/トレノはすべてFRレイアウト。それがこのAE92からFFレイアウトに変更されたのだから。

 もちろん、定評のあった4A‐G型エンジンはさらにパワーアップされるなど、スポーツモデルとしての要素も十分に持ち合わせていた。しかし、当時は「スポーツ=FR」という思想が強かったため、それまでのスポーツモデルという位置づけから一転、スペシャリティーカーとして多くの人に知られるようになってしまったのだ。また、ボディは3ドアハッチバックが消滅して2ドアクーペに一本化。そのデザインから「ミニ・ソアラ」と呼ぶ声もあり、若者のデートカーとしても人気を集めたのである。

Vol.2、Vol.3、Vol.4に続く

伝統あるエンブレムなど【写真7枚】

1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス(AE92)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4245×1670×1300
ホイールベース(mm)  2430
トレッド前/後(mm)  1445/1425
車両重量(kg) 1030
エンジン型式 4A-GE型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1587
ボア×ストローク(mm) 81.0×77.0
圧縮比 10.3:1
最高出力(ps/rpm) 140/7200
最大トルク(kg-m/rpm) 15.0/6000
変速比 1速 3.166 / 2速 1.904 / 3速 1.310 / 4速 0.969 / 5速 0.815 / 後退 3.250
最終減速比 4.312
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 150.4万円

初出:ハチマルヒーロー vol.19 2012年11月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 トヨタ カローラレビン GTアペックス(全4記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:MOTOSUKE FUJII/藤井 元輔

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