ド迫力のブリフェンをまとった三菱のスポーツ・スペシャリティー|1989年式 三菱 スタリオン 2600 GSR-VR Vol.2

87年にはブリスターフェンダー装着車が登場。そのインパクトは強烈で、必然的に「スタリオン=ブリスターフェンダー」という図式が確立された。

【1989年式 三菱 スタリオン 2600 GSR-VR Vol.2】

スタリオンを語るうえで、このスタイリングがフィーチャーされることは多々あるが、エンジンにも注目したい。デビュー当初は2Lターボのほか、同自然吸気エンジンが用意されていたものの、後者は約1年で消滅。当時の三菱が掲げていた「フルラインターボ」戦略のフラッグシップとして、全車ターボエンジン搭載をウリにしたのだ。なお、2LのG63B型ユニットはコンベンショナルなターボに始まり、空冷インタークーラー装着仕様、そして可変バルブを備えるシリウスダッシュ3×2へと進化。そして、その後は2.6LターボのG54B型に後を譲ったのだ。

 このように、進化し続けたエンジン、そして独自性のあるスタイリングが多くのファンを魅了したのだが、海外でもスタリオンは知名度を広めていった。北米や欧州に輸出されるとともに、クライスラーにはOEM供給され、ダッジ/プリマスという3つのブランドから「コンクエスト(CONQUEST)」の名で販売され、人気を博したのだ。

 そして、モータースポーツでの活躍も忘れてはならない。全日本ツーリングカー選手権では外国車勢と互角の戦いを見せ、3度の総合優勝を記録。グループB規定で行われていたWRCでは、当時圧倒的な速さを誇ったランチアデルタS4に対抗すべく「スタリオン4WDラリー」を開発。ただし、86年を最後にグループBが消滅してしまったため、プロトタイプとしての出走のみの戦歴しかないが、高い実力の片鱗を見せつけたのである。  

 日本国内では商業的に成功したとは言えないスタリオンだが、生産終了した現在でも、多くのファンから愛されていることは間違いない。


三菱スタリオン 2600 GSR-VR(A187A)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4410×1745×1320
ホイールベース(mm) 2435
トレッド前/後(mm) 1465/1425
車両重量(kg) 1320
エンジン型式 G54B型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 2555
ボア×ストローク(mm) 91.1×98.0
圧縮比 7.0:1
最高出力(ps/rpm) 175ps/5000
最大トルク(kg-m/rpm) 32.0/3000
変速比 1速3.400/2速2.016/3速1.345/4速1.000/5速0.856/後退3.578
最終減速比 3.545
燃料タンク(L) 75
ステアリング形式 ボールナット式
サスペンション ストラット式(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ          前205/55R16 後225/50R16
発売当時価格 302.5万円

全幅が標準ボディよりも50mmワイドになったブリスターフェンダーのボディなどの詳細【写真7枚】

掲載:ハチマルヒーロー vol.17 2012年5月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text: TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:ISAO YATSUI/谷井 功

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