ワゴンやバンは最後までラインナップされなかった「豪華さと高品質を誇り得るクルマ」|1976年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL Vol.2

ハイオーナーカーと呼ぶにふさわしい豪華さと高級感、気品、風格、そして高性能を併せ持つ、ステータスシンボルとして人気を集めた。

       
【1976年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL Vol.2】

「ノーブルでダイナミックな彫刻美」

そんなテーマを持ったC130ローレルはハイオーナーカーにふさわしい「豪華さと高品質を誇り得るクルマ」としてデビューした。
ボディサイドには直線的でシャープな3本のウエッジを中心に、全体的に彫りが深く、斬新で個性的なスタイリングとなっていた。もちろん、室内長・室内幅も広く取られているため、ゆったりとくつろげる空間が広がる。内装のデザインも、エクステリアと同様に彫刻美を意識し、インパネにはブロンズ色を採用するなど、格調の高いムードが演出されている。

 エンジンのバリエーションは、デビュー当初は4気筒SOHCのG18型、G20型、G20型ツインキャブと、6気筒SOHCのL20型、L20型ツインキャブの5種類がラインナップ。73年10月には、より高性能な140psを誇る6気筒SOHCのL26型エンジンが追加。さらに75年には排気量をアップしたL28型エンジンに変更された。

 またC130ローレルは当時の乗用車としては珍しく、4ドアのセダンと2ドアのハードトップ(HT)の設定しかないのも特徴。同じ日産車やライバル他車にはワゴンやバンが用意されたのに対し、ローレルは初代C30から最終の8代目C35まで、一貫してワゴンやバンはラインナップされなかった。


巨大な黒い筒はファンシュラウド。電動ファンではなく、エンジンにファンが付いているため苦肉の策だ。


ステアリングの右側には、ウインカーとヘッドライトのスイッチを配置。


左側はロータリー式ワイパースイッチで、3スピードの間けつ式が採用されている。


後期型はブロンズ調のメーターパネルで共通(DXのみ左側のタコメーターがアナログ時計となる)。3本スポークのステアリングは1800GLと2000カスタム6共通のデザイン。


C130では、各グレードのボディカラーに対してシート地の素材や色、形状、ステアリング形状などが決まるトータルコーディネートが採用された。

1976年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL Vol.3へ続く

1976年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL(A-KBC131)主要諸元
●全長4500mm
●全幅1670mm
●全高1405mm
●ホイールベース2670mm
●トレッド前/後1380/1360mm
●最低地上高185mm
●室内長1850mm
●室内幅1380mm
●室内高1130mm
●車両重量1200kg
●乗車定員5名
●最高速度160km/h
●登坂能力tanθ0.49
●最小回転半径5.3m
●エンジン型式L18型
●エンジン種類水冷直列4気筒SOHC
●総排気量1770cc
●ボア×ストローク85.0×78.0mm
●圧縮比8.5:1
●最高出力105ps/6000rpm
●最大トルク15.0kg-m/3600rpm
●変速比1速3.382/2速2.013/3速1.312/4速1.000/後退3.365
●最終減速比4.111
●燃料タンク容量60L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後独立懸架ストラット/独立懸架セミトレーリング
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.5-14-4PR
●発売当時価格116万円

ノスタルジックヒーロー 2013年2月号 Vol.156(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

全ての画像を見る

76年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL記事一覧(全3記事)

関連記事:ローレル記事一覧

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryotarow Shimizu/清水良太郎

RECOMMENDED

RELATED

RANKING