流れるテールランプが搭載された前期型にこだわりついに見つけたノンレストアの極上車|1971年式 日産 セドリック 2000 ハードトップ GX Vol.2

リアガーニッシュの中央にオーナメントが装備されるのもセドリックの特徴。マスタング用のスポイラーもレア物らしい。

       
今回紹介する永井喜之さんの230セドリック2ドアハードトップは、1971年式のいわゆる前期型。しかも、大がかりなレストアなどが施されていない極上車だ。

「若い頃から憧れていて、状態の良い前期型のセドリックを気長に探していたんです。2年ほど前のノスタルジックヒーローのオートサークルの広告に出ていて、そのクルマが気になったので、連絡を取って実車を見せてもらい、程度も良かったので購入を決めました」と永井さん。

 中でも、前期型にこだわった理由は、流れる赤テールだ。日産では、「ハミングランプ」という呼び名になっているが、ウインカーの点滅が、外側に向かって3段階に点滅するというもの。この前期型の特徴である流れる赤テールでないと、納得できなかったようだ。

 また、フロントグリルやリアガーニッシュのオーナメントなども、グロリアよりもセドリックのほうが永井さんの好みに合っていたのだ。というのも、若い頃からケンメリやローレルなどを乗り継いできてはいるが、1974年式マスタングマッハ1を皮切りに、1973年式マッハ1、1976年式カマロLT、1987年式トランザムGTA、1972年式マッハ1、1969年式カマロSSなど、アメリカン・マッスルカーを所有していた時期もあった。そのせいか、ディテールがアメリカンっぽいイメージが強いセドリックが好みに合っていたそうだ。


230ハードトップは、大型の角形ヘッドランプが埋め込まれているのが特徴。セドリックのグリルは中央部が細く、グロリアは幅広になっているのが識別ポイント。また、ボンネットのデザインにも違いがあり、両サイド、中央のプレスラインが異なっている。


リアの下回りに装着したトラクションバーは、発進時の沈み込みを抑えるパーツで、アメ車用。


前期型の特徴で、永井さんのお気に入りポイントでもある流れる赤テールの「ハミングランプ」。ウインカーを作動させると、写真のように、中央から外側へ向かって3段階で点灯。3灯が光ると一瞬消えて、再び点灯が始まる仕組みだ。


深く埋め込まれた無反射式の3連メーター。左から8000rpmまでのタコメーター、200㎞/hまで刻まれたスピードメーター、右は水温計、燃料、ブレーキ、オイルなどの警告灯が組み込まれたコンビネーションメーター。


オプションで用意されたユニチカ製マルチ・エアコン。暖房、冷房、換気に加え、パラレル・エアミックス方式の除湿が可能となった。

1971年式 日産 セドリック 2000 ハードトップ GX(K230)
●全長4690mm
●全幅1690mm
●全高1420mm
●ホイールベース2690mm
●トレッド前/後1380/1380mm
●最低地上高185mm
●室内長1845mm
●室内幅1430mm
●室内高1130mm
●車両重量1360kg
●乗車定員5名
●最高速度170km/h
●登坂能力tanθ0.49
●最小回転半径5.5m
●エンジン型式L20型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量1998cc
●ボア×ストローク78.0×69.7mm
●圧縮比9.0:1
●最高出力130ps/6000rpm
●最大トルク17.5㎏-m/4400rpm
●変速比1速2.458/2速1.458/3速1.000/後退2.182(3速AT)
●最終減速比4.111
●燃料タンク容量65L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後独立懸架ウイlッシュボーン/半楕円リーフ
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.95S-14-4PR
●発売当時価格138.95万円

ノスタルジックヒーロー 2013年2月号 Vol.156(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

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