フロントは厳ついハコスカ、でも後ろはキュート? 貴重なノーマルのハコバン|1972年式 日産 スカイライン 1800 バンデラックス Vol.1

バンということで、あえてルーフキャリアを装着。しかも、「当時モノのスチ ールパイプの安っぽいやつ」を選んでいて、雰囲気もバッチリ。

       
【1972年式 日産 スカイライン 1800 バンデラックス Vol.1】

1968年7月に発表された3代目C10スカイラインは、プリンスと日産が合併して誕生した。S50系からの流れをくみつつも、新しい時代に対応すべく、開発されていた。

まず、100マイルカーとして満足できる高速性、空気力学的なダイナミックなスタイル、カーブドガラスや新しいサスペンションの採用による快適な居住性、前輪ディスクブレーキ、ヘッドレスト装着可能シート、可倒式フェンダーミラー、安全車体構造など信頼できる安全設計、そして徹底したメンテナンスフリーという5項目に重点が置かれていた。

 C10系のワゴン(WC10)/バン(VC10)シリーズは、発表時はセダン同様、1483cc直列4気筒SOHCのG15型エンジンを搭載するエステート(ワゴン)とバンスタンダード/バンデラックスの3車種がラインナップ。
 1969年8月に1800シリーズが追加されたことで1800エステート/バンデラックスが加わり、1800エステートは「スポーティーワゴン」と呼ぶようになった。

 さらに、ハードトップが加わった1970年のマイナーチェンジでは、ワゴンは1800エステートのみに絞られたが、バンは1500と1800をラインナップしていた。



テール回りはバンシリーズ専用のため、レンズ類やモールなど部品の入手は困難。「最大積載量400㎏」のステッカーはレプリカだ。


250㎏積載および5名乗車時でも最高速155㎞/hを誇ったプリンス直系のG18型直列4気筒SOHCエンジン。吸排気系を分離したクロスフローレイアウトにより、燃焼効率を高め、高出力を実現した。4速フロアシフトとの組み合わせで、スポーティーな走りも楽しめるようだ。


ラゲッジスペースのフロア下には、燃料タンクとスペアタイヤが収納されている。スペアタイヤはラックに収まっていて、手軽に出せるレール式で、積み荷に関係なく出し入れできる。しかも「盗難防止装置付き」だ。


フロントフェンダーに装着された「Skyline」のエンブレムは、バンシリーズ専用書体。「DELUXE」エンブレムも専用デザインだ。


丸形4連メーターは1500、1800シリーズと共通。左から2番目は、標準では時計だが、撮影車はオプションのタコメーターが装着されていた。


1972年式 日産 スカイライン 1800 バンデラックス(VPC10)
●全長4265mm
●全幅1595mm
●全高1425mm
●ホイールベース2490mm
●トレッド前/後1325/1320mm
●最低地上高180mm
●荷室長1650mm
●荷室幅1260mm
●荷室高825mm
●車両重量1035kg
●乗車定員5名
●最大積載量400kg
●登坂能力tanθ0.43
●最小回転半径5.0m
●エンジン型式G18型
●エンジン種類水冷直列4気筒SOHC
●総排気量1815cc
●ボア×ストローク85.0×80.0mm
●圧縮比8.3:1
●最高出力100ps/5600rpm
●最大トルク15.0kg-m/3600rpm
●変速比1速3.263/2速1.645/3速1.000/後退3.355
●最終減速比4.375
●燃料タンク容量45L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後ストラット式独立懸架/リーフスプリング
●ブレーキ前/後2リーディング/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも5.50-13-6PR
●発売当時価格66.9万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年2月号 Vol.155(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Kazuhisa Masuda/益田和久

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