ランエボのルーツ! サザンクロスラリーを戦った篠塚建次郎仕様|海外ラリーで無敵を誇った74年式 三菱ランサー1600 GSR Vol.1

グリーンにイエローと細いホワイトのストライプが入るカラーリングは、76年にサザンクロスラリーを戦った篠塚建次郎仕様。バンパーに追加された補助灯やエンジンのオイルパンを守るアンダーガードなど、ラリーで活躍したランサーらしいスパルタンさを作り出している。運転席側のフロントフェンダーには、「SHINOZUKA」と名前が入っている。

       
コンパクトで軽量なボディに、コルトやギャランで培った高い信頼性をかかげ、1973年2月に登場したのが、初代三菱ランサーだ。ロングノーズ&ショートデッキのエアロノーズラインを基調に、直線と曲線を絶妙に織り交ぜ、テールは大胆にカットするという、個性的なスタイリングが目を引いた。

 発売当初は、4ドアセダンと2ドアセダンの2種類のボディタイプと、エンジンは1.2LのOHVネプチューン4G42型、1.4L、SOHCサターン4G33型、1.6L SOHCサターン4G32型の3種類が用意されていた。ただし、あくまで若いファミリー層を狙ったラインナップにすぎなかった。

 ランサーの名が広く知られるようになったのは、1973年9月に追加されたスポーツバージョンのランサー1600GSRからだ。搭載されるエンジンは、1.6Lのサターン4G32型をベースに、圧縮比を9.5:1に高め、ストロンバーグキャブレターを2連装。最高出力110ps/6700rpm、最大トルク14.2kg‐mに引き上げられていた。5速MTとの組み合わせで、最高速は175km/hに達していた。

また、足回りはフロントがマクファーソンストラットで、リアはリーフリジッド。

ブレーキは、フロントがディスクで、リアはドラムという、オーソドックスだが、実戦で培った三菱のノウハウが生かされた堅実な作りだった。


ヘッドライトや補助灯はCIBIE製の当時モノを装着。


ホイールはRSワタナベの6J×14で、タイヤはアドバン・ネオバの175/60R14を装着。足回りには、アフターパーツのラリーキットが組み込まれている。



ドライバー正面のメーターは、左が200㎞/hまで目盛られたスピードメーター、右が6500rpmからレッドゾーンとなるタコメーターだ。






ボディの軽量化のため、ボンネットとトランクリッドはリスタード製のFRPに交換。また、トランクオープナーも新たに追加し、利便性を向上させているのがポイント。

1974年式 三菱ランサー1600 GSR(A73)
●全長3965mm
●全幅1525mm
●全高1360mm
●ホイールベース2340mm
●トレッド前/後1285/1255mm
●最低地上高165mm
●室内長1690mm
●室内幅1275mm
●室内高1120mm
●車両重量825kg
●乗車定員5名
●最高速度175km/h
●登坂能力tanθ0.62
●最小回転半径4.5m
●エンジン型式4G32型
●エンジン種類水冷直列4気筒OHC
●総排気量1597cc
●ボア×ストローク76.0×86.0mm
●圧縮比9.5:1
●最高出力110ps/6700rpm
●最大トルク14.2㎏-m/4800rpm
●変速比1速3.238/2速1.955/3速1.341/4速1.000/5速0.854/後退3.054
●最終減速比4.222
●燃料タンク容量45L
●ステアリング形式可変式ボールナット
●サスペンション前/後ストラット・コイル/リジッド・リーフ
●ブレーキ前/後ディスク/ドラム
●タイヤ前後とも155SR13
●発売当時価格71万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年12月号 Vol.154(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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