毎回、貴重な車両を展示し、好評を得ているのが「特別展示車両」。一般的なカーショーではお目にかかることができない貴重な車両を間近で見ることができるとあって、これを楽しみにしている旧車ファンも数多く来場している。
今回の目玉は、プロトタイプとして製作されたミケロッティがデザインした2台の試作車。また、ウルフ・カウンタックやフェアレディZ 432-Rといった超レア車も並べられていて、熱心に写真を撮るファンで常に人だかりができていた。
レーザーミザール両車とも伊デザイナー、ジョバンニ・ミケロッティがデザインした試作車。左のレーザーはマトラ・シムカ バゲーラの試作として製作され、71年のジュネーブモーターショーで発表。右のミザールは、ランチア・ベータをベースに前後ガルウイングを採用した斬新な車両で、74年のトリノモーターショーで発表された。ともに1台しかなく、2台並べての展示は世界初!
ウルフ・カウンタック 1号車ウォルター・ウルフがランボルギーニに依頼して誕生した特別仕様の1号車。この車両はオーナーにより、普段乗りが可能なほどの状態に仕上げられている。
72年式 フェアレディZ432-R 「ADVANオールフェアレディZミーティング」を主催する「S30ZCAR.JP」の会長・竹内章さん所有する。復刻した横浜ゴム・アドバンHFタイプDの開発車両だ。
フェアレディZ本誌「ラリー・モンテカルロ・ヒストリックへの道」に登場し、実際にラリーにも参戦。「伊香保 おもちゃと人形 自動車博物館」の横田正弘館長の所有車。
スカイライン HT 2000 GT-Rレーシングドライバー・松田次生選手の愛車。足まわりとブレーキには手を入れているものの、内外装やエンジンはオリジナルをキープ。コンディションも抜群だ。
2018年に発行された「ノスタルジックヒーロー」、「ハチマルヒーロー」、「ノスタルジックスピード」の表紙を飾ったクルマたちが集結。どれも細部にまで手入れが行き届き、高いクオリティーをキープしている。また、来場者たちはそんなあこがれのクルマの前で足を止め、すみずみまで観察するとともに記念撮影をする姿も多く見られた。
ノスタルジックヒーロー vol.192
69年式 フェアレディZ432-RZ432に徹底した軽量化を施し、競技専用車として開発されたZ432-R。ボディカラーは、グランプリオレンジのみ。
ハチマルヒーロー vol.50
87年式 カローラレビン 2ドア 1600GTユーティリタスが「将来に残せるハチロク」をテーマに製作。新品パーツを多数投入し、新車のように仕上がった。
ノスタルジックスピード vol.017
77年式 スカイライン HT 2000 GT-X「快適で乗りやすく」を追求してスターロードが製作したケンメリ。クーラー&パワステ装備で街乗りも快適にこなす。
ノスタルジックスピード vol.018
71年式 スカイライン HT 2000 GT9年半の製作期間を経て完成したドラッグ仕様。エンジンはL28型改3245㏄で、ハコスカのドラッグ最速を目指す。
ノスタルジックスピード vol.019
72年式 サニー クーペ GL東名自動車のサポートを受け、自動車工房ヒロタの廣田和正代表が製作した復刻マシン。現在はTSレースに参戦。
トヨタ MEGA WEB昨年はスポーツ800のレーシングカーと86 GRをディスプレーしたが、今年は往年のレ ーサー仕様のスポーツ800とオリジナルの1600GTを出展し、注目を集めていた。
伝説のレーサー・浮谷東次郎がドライブしたスポーツ800のレーシングカーを再現したレプリカモデル。タイヤは今どきのブリヂストン ポテンザRE-01を装着。
67年に登場した1600GTは、3代目コロナハードトップのボディに1.6L DOHCの9R型を搭載したスポーツモデル。レストアを行ったばかりの1台だ。
マツダ 今年はロードスター生誕30周年。初代は89年にデビューし、43万台以上の総生産台数を記録。日本が世界に誇るオープン2シーターだ。
現行モデルは4代目のND。通常のソフトトップのほか、電動リトラクタブルハードトップのRFもラインナップする。
60歳の記念に購入して90歳になるまで所有していたというユーザーから、マツダが引き取ったワンオーナ ー車。状態の良さが大切にされてきたことを物語る。
NAロードスターのデビュー翌年に追加されたVスペシャルは、開発主査を務めた平井敏彦さんが所有していた車両。それだけに、コンディションも上々。