【HR31改 トミーカイラ M30 vol.1】
「史上最強のスカイライン」を標榜した6代目のR30からフルモデルチェンジし、1985年にデビューした7代目のR31。
見所はいくつもあるが、まずはなんと言ってもエンジンだ。伝説のS20型以来の直列6気筒4バルブDOHCユニットとなるRB20DE型が搭載され、さらにそのターボ版RB20DET型は5ナンバークラス最強の210psを達成。
待望の6気筒スポーツユニットの登場はファンを熱狂させただけでなく、トヨタの1G‐G型エンジンをも追い抜いた感があった。
この高性能エンジンの実力を最大に生かすサスペンションには、減衰力を3段階で切り替えられる3ウェイ・フットセレクターやリア操舵システムのHICASを投入。
このほか、車速感応油圧反力式の電子制パワーステアリング、4輪大型ベンチレーテッドディスクブレーキなども新たに採用し、走りの性能を磨きげたのだった。時代の流れでハイソなイメージを打ち出したため「牙を抜かれた」と揶揄されたが、実力は本物だったのだ。
【画像18枚】3リットル化した直列6気筒エンジンを搭載した幻のコンプリートカー。「Tommykaira」のロゴ入りボディストライプはM30専用で、サイドビューを引き締める【2】に続くHR31改 トミーカイラ M30
リアウイングはM30専用のトミーカイラオリジナルデザイン。GTS-Rとは違ったスポーティーさを作り出す。
音にまでこだわったというM30専用の「デュアルキャタライザーエキゾーストシステム」。等長エキマニと併せて排気系チューンが施されている。
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主要諸元 SPECIFICATIONS
1987年式 トミーカイラ M30(HR31)●全長×全幅×全高(㎜) 4660×1690×1365
●ホイールベース(㎜) 2615
●トレッド前/後(㎜) 1425/1420
●車両重量(㎏) 1310
●エンジン型式 M30型
●エンジン種類 直列6気筒DOHC
●総排気量(cc) 2962
●ボア×ストローク(㎜) 86.0×85.0
●最高出力(ps/rpm) 240/7000
●最大トルク(㎏-m/rpm) 30.0/5800
●変速比 1速3.321/2速1.902/3速1.308/
●4速1.000/5速0.838/後退3.382
●最終減速比 4.375
●ステアリング ラック&ピニオン
●サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
●ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
●タイヤ 205/60R15(前後とも)
●発売当時価格 580.0万円
初出:ハチマルヒーロー vol.045 2018年1月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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