幻の4気筒DOHCユニット動態保存計画【1-3】欠品チェックも完了し、再生開始!|トミタクガレージ再生プロジェクト#01

ピストンは元祖TC24-B1用を使う。ボアφ89mm×ストローク78mmのショートストローク仕様。ちなみに、当時はボアφ88.5mm×ストローク75mmと、さらにショートストロークだった。

OS技研の倉庫から発見された、現行TC16-C1の元祖モデル「TC16-MA2」のパーツ。幻の4気筒DOHCユニットの動態保存計画がスタートした!

【トミタクガレージ再生プロジェクト#01 Vol.3】

【画像19枚】ピストンは元祖TC24-B1用を使う。ボアφ89mm×ストローク78mmのショートストローク仕様。ちなみに、当時はボアφ88.5mm×ストローク75mmと、さらにショートストロークだった

【2】から続く

発見されたパーツをトミタクガレージに運び込んで確認したところ、エンジンはすべてバラされた状態で、ヘッドカバーも外して保管されていた。
内部のパーツでは、重要なカムホルダーが見つからず欠品しており、カムシャフトはオリジナルがIN/EXともに発見。
ロッカーアームも当時モノが残されていたが、16個はそろっていない状況。

そのため、欠品パーツは当時と同じ仕様で再現し、鋳造部品も削り出しで代用せずに、型を作って鋳造製法で再生される。

腰下は保存されていたL18型のSSSブロックをベースに組み上げる計画となった。
クランクはL18型用の純正フルカウンター、コンロッドはOS技研のL型用、ピストンはTC24用の鍛造ピストンを使う予定だ。
元祖TC24と同様、現行よりもショートストロークでレスポンス重視のスペックとなるため、果たしてどんなフィーリングに仕上がるのか!?
オーナーならずとも目が離せない元祖TC16再生プロジェクトがスタートする。


>>コンロッドは、本体とキャップ部を個別に熱間鍛造したOS技研のクロモリ鍛造I断面コンロッドを採用する。SQ処理によって表面硬度も一段と高められている。


>>クランクはL18型のSSS用ブロックに採用された純正のフルカウンタークランクをチューニング。SQ処理、曲がり修正、バランス取り、ブランクネジ加工を施したスペシャルパーツだ。


>>シリンダーブロックはL18型。510ブルーバードのSSS用ブロックをベースにチューン。高回転域でのオイルの送り過ぎを抑えるため、ヘッドへのオイルラインがφ1.0mmに絞られている。


【1】【2】から続く

初出:ノスタルジックスピード vol.023 2020年1月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
トミタクガレージ再生プロジェクト#01(全3記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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