「シンプルに面白いクルマが作りたいだけなんだよね」チューニングに旧車か現行車かは関係ない|1977年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X【7】

ノンブランドのオーバーフェンダーを取り付け、ホンダ純正色のシルバーでオールペイントされている。テールガーニッシュに取り付けられたGT-Rのエンブレムが隠れた性能をアピールする

【7/7】最高速の世界で名をはせるトップシークレットが、なんと旧車をチューニング! 「JAPAN-R」と名付けられた77年式のC210スカイラインは、東京オートサロンに出展されるや大きな話題となった。RB型エンジンスワップを実現したジャパンの製作秘話について、トップシークレットのBOSS「スモーキー永田」さんに聞いた。

【1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X Vol.7】

【画像27枚】スロットルの負圧を貯めておくエアタンクも装備。オイルクーラーへの取り回しのためのオイルブロックとステンメッシュホースも装着する。トラスト製の汎用ウオッシャータンクをセット。永田さんいわく「何かのキットにおまけで付属されてたんだと思うんだけど、試しに付けてみたらピッタリだった(笑)」とのこと

去にないほど旧車のチューニングが注目を集めている昨今。それ故のベース車の価格高騰も考慮すると、このタイミングでトップシークレットがRB型エンジン搭載のジャパンを製作した意味合いは大きい。

ところが、当の永田さんは、ベース車が旧車であるか否かに強くこだわっているわけではないようだ。

「自分はシンプルにおもしろいクルマを作りたいだけで、旧車か現行車かって境目は特にないんだよね。こんなクルマがあったら乗ってみたいって思うかどうかがすべてだから」

そんな永田さんの言葉を聞いて、トップシークレットが長年にわたって独自のポジションを守り続けている理由が、少し分かった気がした。

【6】から続く


>>フロントブレーキにはスターロードの鍛造4ポットキャリパーキットを装着。φ286㎜のベンチレーテッドローターが組み合わせられ、制動力を高めている。ワンオフの車高調にはバネレート7kg/mmのスプリングを組み合わせる。


>>リアサスペンションはトップシークレットがR32用としてリリースしている車高調を採用。抜群のトラクション性能を発揮する。



>>チューニング業界をけん引し続けるトップシークレットの永田和彦代表。ショップにはレーシングドライバーの菊池靖選手(右)をアドバイザーとして招請し、ドラテク相談にも乗ってもらえる。

主要諸元 SPECIFICATIONS
1977年式 スカイラインHT 2000 GT-E・X(HGC210)

■エクステリア:ホンダ純正シルバーオールペイント、フロントスポイラー、前後オーバーフェンダー、GT-Rエンブレム
■エンジン:RB30型ブロック+RB26型ヘッド、圧縮比10.2:1、N1用ピストン、IN264度/EX264度カム
■吸排気系:RB26型用スロットル、トップシークレット製ワンオフタコ足(6-2)/ワンオフマフラー
■ステ冷却系:ラジエーターリザーバータンク、オイルクーラー
■制御系:HKS製FコンVプロ
■駆動系:R32用71Cミッション
■サスペンション:(F)R35シェルケース加工 (R)トップシークレット製R32用サスペンション
■ブレーキ:(F)STARROAD製鍛造4ポットキャリパーキット
■タイヤ:プリヂストン ポテンザRE-01 (F)205/55R15 (R)225/50R15
■ホイール:GLOWSTARブラックカット グレークリアディスク/ブロンズアルマイトリム
(F)15×8J -3(Oディスク) (R)15×9J -15(Oディスク)
■インテリア:パーソナル製トップシークレットステアリング、ブリッド製ストリームスシート×2脚、A/Fメーター、トップシークレット製フロアマット/シフトノブ

>>全ての画像を見る>>

【6】から続く
初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1977年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X(全7記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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