最上級グレードXXR! ホンダらしい独創的な装備が多数採用された一台|1982年式 ホンダ プレリュード XXR【2】

「集中ターゲットメーター」と名付けられたメーターパネル。中央の大型一眼メーターは外側がスピード、内側がタコの二重円となるのが特徴。81年10月の改良でデザインが変わっている

大きな成功を収めた後継モデルに埋もれた初代。しかし、新設計シャシーによる高い走行性能や日本初の装備などクルマとしての内容はホンダらしい情熱と工夫に満ち、新たな時代の到来を予感させるものだった。

【1982年式  ホンダ プレリュード XXR vol.1】

サスペンションはストラット式4輪独立懸架を新設計しており、FFながらもスポーティーなハンドリングと走行性能は高く評価された。

 搭載するエンジンはアコードと同じ1.8L直列4気筒SOHC。このユニットは希薄燃焼によりクリーンな排ガスを実現したシングルキャブのCVCC。パワーこそ標準的だが、その後、80年4月のマイナーチェンジで燃費性能、パワー&トルクともにアップしたCVCC‐Ⅱへと進化。さらにドライバビリティーを向上させた。

この他にもトピックは多い。車速応動型パワーステアリングや日本車初の電動サンルーフ、同心二重円の集中ターゲットメーターなど、ホンダらしい独創的な装備が多数採用された。まさに新時代を担うモデルへ成長してほしいというホンダの意欲が詰まっている。

そして、今回の取材車両は、モデル終盤の81年10月に追加されたXXR。前後のブレーキをディスク化(前はベンチレーテッド)したほか、専用ホイールやクルーズコントロールを採用するなど、スポーティーさとラグジュアリーさを併せ持った最上級グレードだ。
【画像24枚】モデルチェンジによって進化を続けた初代プレリュードの最終型。インテリアには、燃費や残燃料、平均車速などを表示できるエレクトロリック・ナビゲーターを装備。上部エアコン吹き出し口間のデジタル時計が切り替わって表示される。


>>XXRはトランクリッドの「H」マークとバンパーのシルバーモールが特徴。


>>「PRELUDE」の刻印が入った純正ホイール。XXRは前ベンチレーテッドディスク、後ろソリッドディスクブレーキとなる(ほかは前ソリッド、後ろドラム)。

主要諸元 Specifications
1982年式  ホンダ プレリュード XXR

全長×全幅×全高(mm) 4090×1635×1290
ホイールベース(mm) 2320
トレッド前/後(mm) 1400/1410
車両重量(kg) 950
エンジン型式 EK型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1750
ボア×ストローク(mm) 77.0×94.0
圧縮比 8.8:1
最高出力(ps/rpm) 97/5300
最大トルク(kg-m/rpm) 14.3/3500
変速比 1速2.047/2速1.370/3速0.969/
最終減速比 3.105
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 175/70HR13(前後とも)
発売当時価格 178.4万円


【3】へ続く


初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1982年式  ホンダ プレリュード XXR(全3記事)

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