スポーツカー史上有数のロングセラー【1】その28年間のスタート|1991年式 ロータス エスプリSE|ハチマルユーロー

横に長いライトカバーの中には丸形4灯のヘッドライトが収納される

       
スーパーカーへと完全進化したロータス

ジウジアーロ時代の先鋭的なデザインを放棄し、より穏当になったロータス・エスプリ。
総計28年もの長寿をもたらすことになったエレガントなスタイリングは、映画「プリティウーマン」や「氷の微笑」で名演するアイドル性をも帯びていた。

【 1991年式 ロータス エスプリSE Vol.1】

 1972年秋のトリノ・ショーにて、ジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインのデザインスタディとして出品。3年後となる1975年パリ・サロンでは、生産化を見越してロータス側から発表されたロータス・エスプリは、正式なデビューから13年目となる1987年秋、エクステリア/インテリアともに大規模なマイナーチェンジが施された「エスプリHC」および「エスプリ・ターボHC」へと飛躍的な進化を遂げることになった。

 1982年12月に逝去したロータスの開祖、コーリン・チャップマンが存命中から牽引していた高級化路線はさらに推し進められ、このターボ版およびNA版でも、仮想ライバルとしてポルシェ911カレラ3.2やアルピーヌV6GT/V6ターボなどを規定。同じく高級スポーツカーのマーケットへの参入を図ろうとしていた。

>> 【画像22枚】「ニューシェイプ」時代初頭はエンブレムやロゴバッジもたびたびの変更を受けている。HCシリーズからSEシリーズではエンジンフード後端に「LOTUS」のバッジが装着されていたなど



>> サイドマーカーランプは、エスプリS1時代のみがノーズ前端。世界最大のスポーツカー市場である北米の法規変更にしたがって、S2以降はタイアハウス直後に移設された。

1991年式 ロータス エスプリ SE


SPECIFICATIONS 諸元
●全長×全幅×全高(mm) 4331×1859×1151
●ホイールベース(mm) 2458
●トレッド(mm) 1524/1554(前/後)
●車両重量(kg) 1300
●エンジン種類 直列4気筒DOHC 16バルブターボ
●総排気量(cc) 2174
●ボア×ストローク(mm) 95.3×76.2
●圧縮比 8.0:1
●最高出力(ps/rpm) 265/6500
●最大トルク(kg-m/rpm) 36/3900
●サスペンション ダブルウイッシュボーン/トレーリングアーム(前/後)
●タイヤサイズ F215/50ZR15 R245/50ZR16(標準の場合)


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 3月号 vol.34
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 ロータス エスプリSE(全3記事)

関連記事:ハチマルユーロー

関連記事:ロータス

text : HIROMI TAKEDA/武田公実 photo : KIYOSHI NISHINO/西野キヨシ

RECOMMENDED

RELATED

RANKING