ショップ6台目の西部警察仕様。新車を知る人が見れば分かるポイントはオリジナルを追求|1983年式 日産 スカイライン HT 2000ターボ RS Vol.2

エアロパーツは西部警察仕様の必須アイテム。ボンネットのエアスプリットとCピラーからトランクに沿うように付けられるストリームスプリットは復刻版。

       
【1983年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000ターボ RS Vol.2】

【1】から続く

 この個体はもともと、滋賀県の「ピットハウス」のデモカーとして造られたもの。そのため、コンディションとクオリティーは抜群だ。ピットハウスというと、ハコスカやSZのイメージが強い。だが、じつは代表の國領宣孝さんが西部警察の大ファンなのだ。どれくらいのファンなのかと言うと、実際にテレビ放送されていた当時、撮影現場まで追っかけをしたこともあるほど。なので、これまでも6台の西部警察仕様のDRを仕上げてきたそうだ。

 今回の個体を仕上げるにあたって、最もこだわった部分は塗装だという。というのも、現在カラーコードを元に新たに塗料を発注しても、まったく同じ色は出てこない。そのため、カラーサンプルで徹底的に色合わせを行って新車時の赤を再現。また、腰下のブラック部分は「真っ黒」ではない。この色にもこだわっている。さらに、赤と黒の2トーンカラーも新車と同じように塗り分けた。これは、言葉で説明するのは難しいが、新車を知る人が見れば分かるポイント。こうしてオリジナルを追求して仕上げられた。また、貴重な新品部品を惜しげもなく使用しているほか、見た目にも美しいエンジンルームを作り上げている。

>>【画像25枚】ヘッドカバーとインマニカバーは結晶塗装を施工。プラグやコードなどは新品部品に交換されているエンジンルームなど



オリジナルを保った美しいインパネ。ステアリングはレプリカではなく、ポールニューマンバージョン・タイプの純正品。





ドアトリムは新品在庫に交換。ストック部品を確保しているのがピットハウスの強みでもある。






DR30前期のシートは生地が非常に傷みやすい。補修も可能だが、長い目でみるとマイナス面が大きいと判断して、レカロに変更。ただし、表皮はアルカンターラに張り替えている。後席も同様に張り替え済み。


1983年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000ターボ RS(DR30)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4595×1665×1360
ホイールベース(mm)  2615
トレッド前/後(mm) 1410 / 1400
車両重量(kg)  1175
エンジン型式  FJ20ET型
エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1990
ボア×ストローク(mm) 89.0×80.0
圧縮比 8.0:1
最高出力(ps / rpm) 190 / 6400
最大トルク(kg-m / rpm) 23.0 / 4800
変速比 1速 3.321 / 2速 1.902 / 3速 1.308 / 4速 1.000 / 5速 0.833 / 後退 3.382
最終減速比 3.900
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 195 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 269.1万円


【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000ターボ RS(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : YOSHITAKA TAKAHARA/高原義卓

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