吸気2、排気1という3バルブ方式を採用したエンジン! スポーツ性を保ちつつ、低燃費と快適性を両立|1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア Vol.2

高性能をアピールするボディサイドの「12VALVE EFI」ステッカー。レッドのテープストライプもスポーティーさを強調している。

       
【1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア Vol.2】

【1】から続く

 EP71がデビューした1984年といえば、ターボ車が勢力を拡大してきた時期。しかしEP71は、全車1.3L自然吸気の2E型を搭載。トヨタ初の12バルブクロスフローエンジンとなる同型は、1気筒に吸気2、排気1という3バルブ方式を採用。吸気効率が大幅に向上し、高回転型のカムシャフトを装備することで、SOHCながら鋭いレスポンスと高回転の伸びを達成した。

 その一方で、ベーシックカーに重要な高い経済性も実現。軽負荷運転領域において希薄燃焼を行う「パーシャルリーンシステム」付きエンジン搭載車をラインナップし、燃費性能の大幅向上も成し遂げた。もちろん、標準エンジンも優れた燃焼効率や前述の軽量ボディの恩恵を受け、クラストップレベルの低燃費性を達成。

 また、FFレイアウトを採用したことでフロアを低くフラットにすることができ、室内空間が拡大されて快適性も一気に高まったのである。


>>【画像18枚】極上ではないが、ボンネット裏のコーションラベル類もしっかりと残っているコンディションなど



1.3L直列4気筒の2E-ELU型は93psを発揮。後期ではネット表記で82psとなった。なお、この個体は約15万km走行時に、リフレッシュも兼ねてハイコンプ仕様のエンジンに換装。装着されるタワーバーは、ストラット上部を包み込むような形状のアイバワークス製。レアなアイテムだ。





1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア(EP71
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3700×1590×1380
ホイールベース(mm) 2300
トレッド前/後(mm) 1385 / 1345
車両重量(kg) 750
エンジン型式 2E-ELU型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1295
ボア×ストローク(mm) 73.0×77.4
圧縮比 9.5:1
最高出力(ps / rpm) 93 / 6200
最大トルク(kg-m / rpm) 11.3 / 5000
変速比 1速 3.545 / 2速 1.904 / 3速 1.310 / 4速 0.969 / 5速 0.815 / 後退 3.250
最終減速比 3.941
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / トーションビーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク /
リーディングトレーリング
タイヤ 165 / 70R13(前後とも)
発売当時価格 106.0万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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