510ブルSSS【2】今なお現役でモータースポーツに参戦する、SSSの名を冠したスポーツモデル|1970年式 日産 ブルーバード 1600 SSS クーペ

年式やグレードによって、さまざまなタイプのエンブレムが存在する510ブルーバード。フロントグリルにはグレードを表すSSS

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【1970年式 日産 ブルーバード 1600 SSS クーペ Vol.2】

今回の取材車両である1970年式ブルーバードSSSクーペは、オーナーが30年前に購入したもの。

「私は学生時代に自動車部に所属していました。当時よく出入りしていた日産ディーラーで、スクラップ直前の下取り車を書類代程度で格安で譲ってもらったものです」

【画像20枚】年式やグレードによって、さまざまなタイプのエンブレムが存在する510ブルーバード。

現状販売だったが、クルマとしての程度はよかったそうだ。その後、自分たちで整備をしながら、ラリーやダートトライアルなどのモータースポーツイベントへも積極的に参戦。スポーツモデルであるSSSクーペならではの楽しみ方をとことん味わった。

オーナーの傍らに、いつもブルーバードはあった。仕事の都合で2002年から5年ほど、福島県郡山市でも生活。ふだんの足としてブルーバードをフルに活用しており、冬期の除雪剤がまかれた道もかまわず走っていたという。

「入手した当時は車齢10年を超えたクルマなど、本当にポンコツの部類でしたが、こうして30年後に雑誌の取材を受けるとは思ってもいませんでした」
とオーナーは語る。
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年式やグレードによって、さまざまなタイプのエンブレムが存在する510ブルーバード。フロントグリルのSSS。


クーペ専用のリアコンビネーションランプと1600SSSのグレードエンブレム。トランクリッドには、ブルーバードの車名。


助手席の前にはラリーコンピューター「RC-NONO」を装着。チェックカードを留めておく洗濯ばさみも現役だ。ステアリングは今なお人気の高いダッツンコンペをチョイス。

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主要諸元 SPECIFICATIONS
1970年式 日産 ブルーバード SSS クーペ(KP510)

●全長4120mm
●全幅1560mm
●全高1395mm
●ホイールベース2420mm
●トレッド前/後1270/1280mm
●最低地上高210mm
●室内長1635mm
●室内幅1270mm
●室内高1115mm
●車両重量935kg
●乗車定員5名
●最高速度165km/h
●登坂能力sinθ0.479
●最小回転半径4.8m
●エンジン型式L16型
●エンジン種類水冷直列4気筒SOHC
●総排気量1595cc
●ボア×ストローク83×73.7mm
●圧縮比9.5:1
●最高出力100ps/6000rpm
●最大トルク13.5kg-m/4000rpm
●燃料供給装置SU型ツインキャブレター
●変速比1速3.657/2速2.177/3速1.419/4速1.000/後退3.638
●最終減速比3.900
●燃料タンク容量46L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール式
●サスペンション前/後独立懸架ストラット式/独立懸架セミトレーリング式
●ブレーキ前/後ディスク式/リーディングトレーリング式
●タイヤ前後とも5.60-13 4PR
●発売当時価格76.3万円

【3】へ続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2013年8月号 Vol.158(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
1970年式 日産 ブルーバード SSS クーペ(全3記事)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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