「年々愛は深まっていくよ」各部をオリジナルに戻していく、Zに一途なオーナー| 73年式日産フェアレディ240ZG Vol.3

ほぼオリジナルのインテリアの中で唯一、ステアリングがダッツンコンペに交換されている。ホーンパッドの“Z”マークは青と赤があり、ラッパマークも有無が存在した。

       
オーナーの富部裕一さんもその魅力のとりこになった1人で、この個体を手にしたのは27年前。

購入時はボディがホワイトに塗られ、ワイドタイヤを履くなど、オリジナルとはほど遠かった。

しかし、ホワイトの下は念願のマルーン。

それが決め手で購入を決断し、その後ボディカラーはもちろん、各部をオリジナルに戻していくが、20年ほど前に事故に遭う。

それを機に全面的にレストアを実施し、ボディはルーフを除いて、インテリアも多くをオリジナルの新品部品に交換。

その修理期間は1年にも及んだ。

そのかいあって、ほぼ当時そのままのスタイルと抜群のコンディションを今でも保っている。



 全国に数多いS30ファンは、富部さんのようにオリジナルを大切にする人もいれば、サーキットも走れるほどのチューニングを施している人もいる。まさに千差万別。いまだに多くの人が熱狂するS30はやはり特別なのだ。それを裏付けるように、現代の日産開発陣のなかにも「Zは日産の象徴」だという人が多い。このカリスマの存在はこの先も語り継がれていくことだろう。



240ZGのミッションはポルシェタイプのフルシンクロ付き5速MTを搭載。ミッションとエンジンは15年前にOHを実施している。



中期型まではリアハッチを支えるダンパーが左側1本(後期型は2本)。その他ストラットケースの形状も異なる。



センターコンソールもオリジナルのまま。懐かしの8トラックのカセットは240ZGにのみ標準装備された。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年4月号 Vol.150(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:HIRANO AKIO/平野 陽

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