【サーキットの狼世代へ ヤタベRS(レーシングスペシャル) vol.1】
「サーキットの狼」のエピソードの中で最も人気の高かった流石島レース。その人気の中心にあったのが、ヤタベRS(ディーノ・レーシングスペシャル)だ。物語の中では主人公風吹裕矢のライバルであり親友だった沖田がスポンサーであった谷田部行雄から与えられたディーノ。沖田が公道グランプリでのゴール直後に亡くなったあとは風吹裕矢に託された車両だ。
その後、流石島レース出場に合わせ、レーシングカーへと生まれ変わり、当時世界一と言われたコーナリング性能をさらにアップさせ「幻の多角形コーナリング」を風吹裕矢が習得。流石島レースでの勝利をつかんだ。
漫画の中では風吹裕矢の最初のクルマであるロータスヨーロッパSPに次ぐ人気車であったが、実車が存在しないクルマであり、実際にはどのようなクルマであるのかを当時のファンは想像するしかなかった。
もっとも近い存在であったのはディーノ206コンペティツィオーネ。1967年にピニンファリーナが製作したコンセプトカーで、世界にたった1台しない車両。しかし、リアウイングをはじめとしてサーキットの狼に登場したディーノRsとは大きく違っていて、これをもってモチーフと呼ぶにはふさわしい存在ではなかった。
【画像16枚】かつてのライバルであり親友だった沖田から、主人公風吹裕矢に託された一台>>主人公風吹裕矢のコーナリングの腕を最大限に生かすべく開発されたレースカー
>>YATABE RSは「サーキットの狼」の中ではディーノレーシングスペシャルと呼ばれ(ディノではなくディーノ)、サイドのゼッケンの下にはディノのロゴがあしらわれている。もちろん池沢先生のサインがボンネットに刻まれている。
>>公道グランプリで亡くなった親友沖田が乗っていたディノを風吹裕矢のスポンサーである谷田部行雄がレーシングカーへと生まれ変わらせた。
ヤタベRS(レーシングスペシャル)ホイールベース2355mm
エンジン水冷V型8気筒DOHC4バルブ
総排気量3185cc
最高出力270hp/7000rpm
最大トルク31kg-m.5500rpm
※スペックは池沢早人師ミュージアムに準じる。
初出:ノスタルジックヒーロー 2018年 12月号 Vol.190
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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