ただのクルマ好きか、それともマニアか。クルマへの情熱度は、ガレージを見れば一目瞭然。というわけで、旧車オーナーのプライベートガレージを探訪するこのコーナー。第2回は、ハコスカR歴28年のマニアが、愛車のために建てたガレージハウス。誰も近寄らせないという秘密の棲家に侵入させていただいた。
【THE MANIAX GARAGE 1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-R Vol.2】
【1】から続く 愛車のためにオーナーが建てたガレージハウスの詳細を紹介すると、敷地は約120㎡。ここに、延べ床約68㎡の、木造2階立てのガレージ兼住居のガレージハウスが立つ。建物の前には、普通車3台が余裕を持って止められる駐車スペースを確保。屋内は、手前が吹き抜けのガレージスペースで、奥が住居スペースになる。住居の1階には、リビングやキッチン、浴室とトイレがあって、ロフトにベッドルームが設けられている。住居スペースとガレージの壁は、全面ガラス張りとなっていて、リビングからガレージが常に望める設計だ。さらに、ロフトのベッドルームとの仕切りも全面がガラス張り。ベッドに寝ながら、吹き抜けになったガレージを、上から見渡せる仕組みになっている。
なお、愛車を盗難から守るシステムは、オーナーがガレージの設計で最もこだわったポイント。シャッター前には「コレが一番や」と断言するセキュリティーポールを設置。しかも、ガレージ前にはロードスターとランドローバーを駐車しているので万全。さらに、ドアの鍵は世界中どこからでも施錠や開閉の確認ができるシステムを採用。窃盗犯を完全シャットアウトしている。
オーナーのハコスカRは、ほぼサーキット専用。車検を取得してあるので公道走行も可能だが、ほぼ積車を借りるレンタカー屋まで走る程度。ホームコースは鈴鹿サーキットで、SMSCにも入会。多忙な仕事をやりくりし、なんとか時間をつくり、年に数回は愛車を思い切り走らせている。ハコスカRは走るために生まれたクルマ。走らせることこそが一番の愛情表現というのが、オーナーの考えだ。
>> 【画像32枚】盗難には万全を期す。シャッター前にはセキュリティポールを設置。シャッターを開けられたとしても、このポールを下げないとクルマを持ち出せない>> ツールはスナップオン、ケミカルはバラマンディデザインをそれぞれメインに使っている。
>> 1階のガレージ部分の上部、L字型に設けられたロフトタイプのストックスペース。空間を広く取りつつ、収納スペースをたっぷり確保し、しかも圧迫感のない理想的な設計。
>> 壁面を収納スペースとしてうまく活用。小物類は収納ケースに入れて保管。ホイールなどはディスプレーを兼ねている。
【3】に続く初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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