【 日産ラリーカーマニアの日常 Vol.2】
【1】から続く オーナーを語るにはまずその愛車遍歴の列挙が必要だ。運転免許取得後は少しだけ日産以外の車にも乗っていたが…Z31フェアレディZ、US110シルビア2台、大量のU12ブルーバード……。タイトルにも書いているように日産ラリーマニア一直線の車歴なのだ。
その始まりは中学生の頃からだという。周りにラリー好きが多かったという環境からラリー関係の本を読みあさり、レースの映像を見たりという日々。
そして、そんな彼の人生がさらに大きく日産ラリーカーに傾いたのは、やはりSSS‐Rの購入からだろう。
現在はもちろん、当時でさえ入手が難しかったこのクルマが極上車として売られていたのだ。しかも純正オプションのトリコロールカラーバージョンだった。彼はそれを一瞬の迷いもなく購入したという。ラリーカーの専門ショップであり、簡単に買える金額ではなかったが、何とか購入。しかもまだオーナーが22〜23歳だった頃の話だ。
オーナーが特別なのはここから。クルマの維持に必要な予備パーツを買いあさる。西に足回りパーツが出れば駆けつけ、東にレアアイテムが出れば即座に購入。一般には出回らないパーツや型から作ったパーツまで彼の自宅、駐車場、倉庫に至るまであふれ出すのに大した時間はかからなかった。
>> 【画像18枚】ファイナルが5.125となっており、デフキャリアがワークス用のアルミ製となっている240RS用のデフなど。か数多くのストックパーツも【US110シルビアRS】
ハチマルミーティング2015で大賞ともいうべきハチマルヒーロー賞を贈呈したUSシルビアRS。1983年グループBの日産240RSレプリカと見られることが多いが、実際は1982年のグループ4のバイオレットGTS仕様だ。ベース車両のUS110シルビアとして、わざわざRSエクストラではなくRSを探して着手。このクルマは、前の所有者に「いらなくなったら譲ってくれ」と言っておいたところ、6年を経てようやく譲ってくれたというもの。そこからレストアをはじめ、ラリー仕様に。
【E-K11マーチ オーテックタンゴ】
希少なマーチオーテックタンゴもオーナーにとっては通勤車両。日産のOBから紹介され手に入れた車両。基本的にはフルノーマルで、今後もこのままの状態で乗り続ける予定。純正ラジオがAMのみだったため、AM、FM両方が聴けるスズキ純正のものに変更した。エンブレムのほか、グリル、バンパー、ドアミラー、ホイールなどがオーテックオリジナルの仕様となっている。
【3】に続く初出:ハチマルヒーロー 2016年 7月号 vol.36
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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